2015年8月の記事

2015年8月11日 (火)

36図は13時50分頃の局面。ここまでの消費時間は▲永瀬1時間2分、△渡辺1時間14分。
局面は中央で角がぶつかっていますが、交換するかどうかも含めて方針が問われるところです。立会人の田中寅九段は、先手の動きに違和感を感じるとのことで、後手を持ちたいと見解を語っていました。

Img_0344控室で談笑する田中寅九段。

13時を回り対局が再開されました。

Img_0396再開前に両者揃っていた。特に渡辺棋王は早めに戻っていたようだ。

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Img_0420再開が告げられても、渡辺棋王は着手の気配を見せなかった。

Img_0402盤上に鋭い視線を飛ばす。

Img_0427両者ともに苦悩するようにうつむいて考えている。

32渡辺棋王が着手したのは、カメラマン退出後の13時9分。角はぶつけはひとまず見送って、じっと△4三金右と駒組みを進めました。

3112時0分、図の局面で渡辺棋王が23分使って昼食休憩に入りました。消費時間は▲永瀬46分、△渡辺57分。対局は13時に再開します。なお、昼食休憩は将棋会館では12時10分からですが、都市センターホテルでは12時0分からとなっています。

Img_0383休憩中の対局室。

Img_0389休憩中の盤面(手前が先手)。

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Igoshougi20150811

28図は11時20分過ぎの局面。一時的に前例がなくなっていましたが、図の局面は合流して前例が1局あるようです。
「ここはらは前例がどんどん出てくるんじゃないかな。私にとっては懐かしい感じの将棋です。ここから脇システムの形に似てくるんですよね」(田中寅彦九段)

上記の解説があった直後に永瀬六段が指したのは▲5五歩の仕掛け。
「あらあ、なんですかこれは。こんなところで突くのは見たことないな。これは前例どころじゃなくなっちゃいましたね」(田中寅九段)

局面はにわかに風雲急を告げています。

Img_0232朝、田中九段と永瀬六段が談笑していたのは、永瀬六段がお盆に用意している飲み物についてでした。
「たくさんありますね」(田中寅九段)
「そうですね(笑)。自動販売機もあるみたいですけど……」(永瀬六段)

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Img_0321_2先手番、永瀬六段は初手に▲7六歩。

Img_0330後手番の渡辺棋王は△8四歩。矢倉・角換わり模様で応じた。

Img_0336永瀬六段は3手目に▲6八銀として矢倉模様に進めた。

18図は10時30分過ぎの局面。先手が早囲い模様に進めています。

Img_0231_2永瀬六段は9時25分頃、かなり早めに入室して立会人の田中寅彦九段と談笑。

Img_0233渡辺棋王は9時51分に入室した。

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Img_0282渡辺棋王の振り歩先で行われた振り駒は「と金」4枚。永瀬六段の先手に決まった。

糸谷哲郎竜王への挑戦権争う第28期竜王戦は、挑戦者決定三番勝負を迎えました。勝ちあがったのは、渡辺明棋王(2組2位)と永瀬拓矢六段(4組優勝)の両名。竜王9期にして永世竜王有資格者の渡辺棋王が復位に向けて挑戦権を獲得するか、若手成長株の永瀬六段が初のタイトル挑戦を果たすのか。注目の第1局は、8月11日(火)10時開始です。

Watanabea渡辺明棋王          永瀬拓矢六段

中継は棋譜・コメントを文、ブログを八雲が担当いたします。
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2015年8月 3日 (月)