△7五歩以下、実戦は▲2五桂△2四銀▲4五歩△7六歩▲同銀△4五歩と進みました。
△4五歩の局面、渡辺明棋王は竜王戦七番勝負で後手を持って似た形を指しています。第25期竜王戦七番勝負第1局で、結果は渡辺の勝ち。挑戦者は丸山忠久九段で、第24期と第25期は角換わりシリーズになりました。
△4五歩と手を戻した局面を比較してみましょう。
違いは角と1筋の香の位置。より重要なのは▲1八香と△1二香の交換はどちらが得をしているかです。
まずは▲1八香は攻め駒を攻められたときに香が取られやすくなっています。例えば、前述の竜王戦七番勝負、▲5八銀の局面で香が1八ならば△2七金▲1九角△2六角と飛車をいじめる手が効果的になっています。
対して1二香は端攻めをされやすいこと、激しい攻め合いになったときに玉を狭めているのが気になります。いったいどちらの損が響くのかに注目しましょう。