2015年7月の記事

2015年7月 1日 (水)

Nasa_105 7三桂を馬で取って図の局面。先手は入玉の方針を固めました。後手は駒不足の感が否めず、「先手よし」が中継室の評判です。ただ、先手玉はまだ自陣三段目。入玉達成にはいくつかの山を越えないといけません。「先手が勝つのは思ったほど簡単ではない」の声もあります。


Dsc_8387 (勝った渡辺明棋王。次戦は阿久津主税八段と対戦する)

Dsc_8389 (敗れた真田七段)

Dsc_8392 (終盤では千日手になる変化があった。詳しくは76手目の感想戦コメントをご覧ください)

Dsc_8394 (真田七段は「先手としては失敗だけど、千日手にすべきだった」と後悔していた)

Dsc_8400 (「千日手は仕方がないと思っていた」と渡辺明棋王)

感想戦は21時20分頃に終了しました。

Nasa_76 ▲永瀬-△斎藤戦は終盤戦に入りました。現時点で攻めているのは後手ですが、▲5三銀を打たれる手が厳しく、かなり忙しい状況といえます。実戦は図から▲6九銀△3一玉▲6八玉と進みました。「△3一玉はいい粘りだと思います」と高見五段。▲6八玉までの残り時間は▲永瀬29分、△斎藤1時間10分。


20150701asanadawatanabe88△6五角が厳しく、後手勝ちではないかと言われています。▲4二金と取るのが自然ですが、そこで△2五銀が詰めろになります。

20150701asanadawatanabe90以下、▲2五同歩に△8七銀成▲同金△同角成▲同玉△7五桂。

20150701asanadawatanabe19596一飛や3七馬が働いているのが大きく、これは詰みです。しかし、先手に変化の余地はあまりないと考えられています。ピンチを迎えている真田七段、うまく切り返せるでしょうか。

Dsc_8268 (王将を据える渡辺明棋王)

20150701asanadawatanabe71_2図は▲5三銀と真田七段が食いついた局面。渡辺明棋王は△5五角と打ち、▲7七歩に△7五銀と角のラインを止めています。

20150701asanadawatanabe1931
単に△7五銀は▲7七角が王手になりました。△5五角(▲7七角は△5三金)▲7七歩を強要させれば、先手の角は右辺に使えません。

△7五銀に▲9七角は△9五歩の追い討ちが来ます。真田七段は▲4二銀成△同金と薄くしました。ここで攻めをつなげられるかどうか。中盤の勝負所です。

20150701asanadawataanbe76

Nasa_70斎藤六段は7五の銀取りを放置しました。図の△8六歩は銀を逃げては好転しないと判断しての勝負手です。▲7五歩には△8五桂でどうか。新聞解説の高見泰地五段は「まだ簡単ではない」と見ています。


A068 (対局開始前、斎藤六段はうつむいて気を高めていた)

A263 (渡辺明棋王 ネギトロ巻1人前・わさび抜き)

A273 (真田七段 かつ丼)

A304 (永瀬六段 とろろせいろそば大盛り)

A282 (斎藤六段 上天丼)

※対局者とは別に注文して撮影しました。