以上で本日の中継を終了いたします。次回竜王戦の中継は７月１日（水）、渡辺明棋王（２組２位）－真田圭一七段（３組優勝）戦、永瀬拓矢六段（４組優勝）－斎藤慎太郎六段（５組優勝）戦の２戦をお送りいたします。

ご観戦いただき、どうもありがとうございました。

（勝った稲葉陽七段。棋士室では途中は苦しいと見られていた）

（敗れた豊島将之七段。終盤、急転直下で寄せられてしまったか）

（感想戦の様子）

第28期竜王戦決勝トーナメント▲稲葉陽七段－△豊島将之七段戦は、22時42分、101手で稲葉七段の勝ちとなりました。消費時間は▲稲葉七段４時間55分、△豊島七段４時間59分。勝った稲葉七段はベスト４進出が決まりました。

88手目△１二玉に対しては畠山鎮七段が検討した通りの順に進んでいます。図は▲２四銀△同歩▲２三金までの詰めろで厳しい。

図は▲７六歩と銀を取った手に△１二玉とかわした局面。大駒４枚全ては後手に渡りましたが、金銀は７枚が先手のものです。△１二玉までの残り時間は▲稲葉21分、△豊島５分。△１二玉なら先手が元気になるとの声も聞かれます。

図は21時50分頃の局面。稲葉七段が飛車切りの強襲に出ました。▲４三飛成までの残り時間は両者ともに22分。

（昼食休憩明けの豊島七段）

（稲葉七段は飛車切りの攻めが決まるか）

上図の局面での考慮中、稲葉七段の側にも早見表が出され、両者残り時間１時間を切りました。

（対局室モニターの映像。記録机の上に早見表が２枚並べられた）

ほどなく稲葉七段が▲７七歩と指し、以下△６八銀▲同金左△同歩成▲同玉と進みました。
▲６八同玉までの残り時間は▲稲葉52分、△豊島42分。