2014年10月の記事

2014年10月30日 (木)

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時刻は16時を回ったところで、森内竜王が端に手をつけた局面で糸谷七段が考えています。

控室では畠山鎮七段らが検討していますが、現局面で△4四銀が調べられています。対して▲1五銀と出る変化は、端に出た銀が働かない展開になりやすいようです。

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(検討する畠山鎮七段)

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時刻は15時半になりました。現局面は糸谷七段が△4二飛と回ったところです。次の手は(1)▲7八玉や(2)▲1五歩などが検討されています。

後手は△4二飛と回ったことで、戦いながら右玉にする展開が考えられます。先手は右辺を攻めると△6二玉と早逃げされる手が見えているので仕掛けるタイミングをうまく図りたいところです。

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(対局再開直後の森内竜王)

帝国ホテル大阪のすぐ近くにある龍海寺は、江戸末期の蘭学塾「適塾」で知られる緒方洪庵の墓所です。

緒方洪庵の没後、子や弟子が中心となって設立された「大阪仮病院」が大阪大学医学部の前身とされており、大阪大学のウェブサイトでは「大阪大学の原点は(中略)適塾に見いだすことができます」と紹介されています(大阪大学の歴史|大阪大学)。今回、大阪大学大学院に在学中の糸谷七段が帝国ホテル大阪で対局していることに浅からぬ縁を感じます。

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(龍海寺)

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(右が緒方洪庵の墓。左は夫人の墓)

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(大阪天満宮の近くに、将棋界の聖地があるのを皆さんはご存じだろうか)

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(月刊誌『詰将棋パラダイス』の編集部は大阪天満宮のすぐ近くにある。この日は日曜日だったので編集部は無人だった)

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(『詰将棋パラダイス』10月号。まもなく11月号が発行される)

15時になり、両対局者におやつが出されました。

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(森内俊之竜王のおやつはマンゴープリンとホットレモンティ)

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(糸谷哲郎七段のおやつは「白い冷製お汁粉」とアイスコーヒー)

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(大阪天満宮の表門)

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(本殿。大阪天満宮は菅原道真公がまつられている)

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(本殿の東西にある唐門を「登竜門」と呼ぶ。「竜門」は中国黄河の上流にある急流で、そこを上ったコイが竜になるという言い伝えがある。写真右側、門の屋根の部分には竜が水面から天空を目指す姿が飾られている。年に一度、初天神の日にだけ門は開けられ、通り抜けることができる)

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(こちらは門の反対側。初天神の日には「難関を通り抜けられる」と受験生などが大勢訪れるそうだ)

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(帝国ホテル大阪から西に500メートルほど歩くと、南北2.6km、「日本一長い商店街」と言われる天神橋筋商店街がある。地名としての天神橋筋は一丁目から八丁目まであり、このうち一~六丁目にまたがるのが天神橋筋商店街だ。上の写真は三丁目で、略して「てんさん」)

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(二丁目の入り口には「お迎え人形」が飾られている)

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(二丁目にある「天満天神繁昌亭」。2006年に開席した、上方落語唯一の寄席)

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(繁昌亭のすぐ横に大阪天満宮がある)

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(畠山鎮七段とともに、ホテル内を歩くことにした)

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(1階に下りると自然と足はケーキ屋さんへ。対局さながらの表情でショーケースを見つめる畠山七段)

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(ケーキ3種をお買い上げ)

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(パンも販売している。ここに出ているものと種類は異なるが、昨日の食事会の際に糸谷七段が「パンがおいしいのでぜひ食べてみてください」と周囲に勧めていた)