(小林健二九段と山崎隆之八段による対局見どころ紹介)
(小林健二九段)
(山崎隆之八段)
小林「やっぱり地元はいいですね! 高松出身の小林です。近年香川県はちびっ子達の将棋の底辺が広がってきておりまして、本当にありがたい限りです。そういえば山崎さんのお姉さんもご結婚されて、香川県にお住まいなんですよね。結婚式はやっぱりサン・アンジェリーナ(第4局の対局場)で挙げられたんですか?」
山崎「えっと……」
小林「ということは、これは山崎さんがサン・アンジェリーナで挙げるしかないですね」
山崎「いや、それは全く現実味のない話で……。ただ明日はチャペルで解説会を行うということですので、ひな壇をじっくり味わってきたいと思います」
小林「ところで第4局、山崎さんの戦型予想はいかがですか?」
山崎「ここまでの3局は後手の急戦矢倉ですが、私がプロになってからは4局連続で同一戦型になったのを見たことがありません。ただ渡辺竜王は、将棋界初の『3連敗4連勝』を成し遂げた方でもあるので、明日も初めてのことが起こるのではと。小林先生はいかがですか?」
小林「大山康晴十五世名人が生前、『タイトル戦は偶数局が大事』とおっしゃっていましたが、七番勝負だと奇数局の方が多いので普通に考えればおかしいんです。ただ大山先生は先を見据えていて、『偶数局に勝てば離されることがない。そして第7局は自然に指せば自分が勝つ』というお考えだったんですね。そういう見方をすれば明日の第4局に勝った方が竜王の座に就くと思います。戦型予想ですが、後手番が変化する矢倉が続いています。(後手番の)森内名人がどういった判断と選択をするか。じっくりした将棋が得意ですし、明日は(後手の急戦矢倉には)ならないのではないか、と見ます」
山崎「何でも指せるお二人ですので、何が飛び出しても不思議ではないです。初の4局連続、そして意地と意地のぶつかり合いを僕は見てみたいです」
小林「それはそれで非常に盛り上がりますね。では明日から2日間、どうぞよろしくお願いいたします」