大丸別荘では2000年11月に第13期竜王戦七番勝負第2局▲羽生善治五冠-△藤井猛竜王(肩書はいずれも当時)が行われました。当時は四間飛車の藤井システム全盛の時代。第13期竜王戦は藤井竜王が4勝3敗で竜王を死守した、将棋史に残る名シリーズとして知られています。
この対局では、羽生五冠が右銀を使った急戦に出ました。藤井竜王は1筋から反発して大決戦に。図は後手が先手の攻めをしのいだかに思える局面。ここで▲3四歩が▲4三歩△同金▲5二金を見た好手でした。部分的に受けが利かなくなった藤井竜王は△3七角成としましたが、▲3三歩成からの攻めの方が早く、先手勝ちとなりました。
大丸別荘は竜王戦以外にも第47期名人戦第3局、第49期名人戦第3局、第12期王位戦第2局、第48期王位戦第4局などが行われたタイトル戦と縁深い対局場です。
開始日時:2000/11/01 09:00
終了日時:2000/11/02 19:24
棋戦:第13期竜王戦七番勝負第2局
持ち時間:各8時間
消費時間:125▲479△479
場所:福岡県筑紫野市「大丸別荘」
先手:羽生善治五冠
後手:藤井 猛竜王
▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △4四歩 ▲4八銀 △3二銀 ▲5六歩 △4二飛
▲6八玉 △9四歩 ▲7八玉 △4三銀 ▲5八金右 △7二銀 ▲9六歩 △6二玉
▲5七銀 △6四歩 ▲2五歩 △3三角 ▲3六歩 △7一玉 ▲4六銀 △3二飛
▲3五歩 △8二玉 ▲1六歩 △1四歩 ▲6八銀 △1三香 ▲3四歩 △同 銀
▲3五歩 △4三銀 ▲3七銀 △5二金左 ▲3六銀 △1二飛 ▲4六歩 △1五歩
▲2四歩 △同 歩 ▲4五歩 △1六歩 ▲4四歩 △1七歩成 ▲4三歩成 △8八角成
▲同 玉 △2八と ▲3四角 △4九飛 ▲5二と △同 飛 ▲5九金引 △2九飛成
▲5二角成 △同 金 ▲3二飛 △4二歩 ▲3一飛成 △7一桂 ▲6一銀 △同 銀
▲同 龍 △6三角 ▲6二銀 △4四角 ▲5五歩 △6二金 ▲同 龍 △7二銀
▲6一金 △5四歩 ▲4二龍 △5三銀 ▲3一龍 △5五角 ▲7七桂 △4一歩
▲7一金 △同 玉 ▲2一龍 △1九龍 ▲7五桂 △7四角 ▲4三金 △4二金
▲同 金 △同 銀 ▲6六桂 △5二角 ▲5三歩 △同 銀 ▲5一金 △1六角
▲4一龍 △4二金 ▲3一龍 △8二玉(図) ▲3四歩 △3七角成 ▲3三歩成 △5五香
▲4二と △5九香成 ▲5二金 △6九成香 ▲7一金 △6一金 ▲同金上 △同 銀
▲8一金 △同 玉 ▲8三桂成 △8二金 ▲同成桂 △同 玉 ▲8四金 △6五歩
▲8三金打 △7一玉 ▲6一龍 △同 玉 ▲7二銀
まで125手で先手の勝ち