驚きの手順 図は43手目▲8二角の局面。ここまでは第70期名人戦▲森内名人-△羽生善治二冠(当時)戦と同じ進行でした。羽生二冠はここで△8六歩から反撃しました。ところが本局の渡辺竜王は△2二玉▲9一角成△4二金上と香損を見向きせずに玉を固める驚きの手順です。ただ、これで後手陣はかなり堅くなりました。陣形の薄い森内名人は香得が生きる展開に持ち込めるかどうか。継ぎ盤では、▲5八玉△4四角といった展開が調べられています。