2013年8月の記事
2013年8月 6日 (火)
二人の歩み
郷田九段は本棋戦には第4期(1990年)から参加。2期連続優勝で1組に昇級したあとは、14期連続で1組を維持している。これだけ長期間在籍していながら、これまで挑戦者決定三番勝負に出ていないのは意外だ。
山崎八段は第12期(1998年)から本棋戦に参加。4組、3組を1期で抜けて現在1組は3期目。昨年は丸山忠久九段と挑戦者決定三番勝負を戦ったが、タイトル挑戦はならなかった。
(下表の対戦相手の肩書き・段位は当時のもの)
山崎八段は第12期(1998年)から本棋戦に参加。4組、3組を1期で抜けて現在1組は3期目。昨年は丸山忠久九段と挑戦者決定三番勝負を戦ったが、タイトル挑戦はならなかった。
(下表の対戦相手の肩書き・段位は当時のもの)
【郷田九段の決勝トーナメント成績】
・1998年 第11期
北島忠雄四段 ○
羽生善治四冠 ●
・1999年 第12期
丸山忠久八段 ●
・2001年 第14期
畠山鎮六段 ●
・2008年 第21期
山崎隆之七段 ○
木村一基八段 ●
・2010年 第23期
戸辺誠六段 ○
久保利明二冠 ●
・1998年 第11期
北島忠雄四段 ○
羽生善治四冠 ●
・1999年 第12期
丸山忠久八段 ●
・2001年 第14期
畠山鎮六段 ●
・2008年 第21期
山崎隆之七段 ○
木村一基八段 ●
・2010年 第23期
戸辺誠六段 ○
久保利明二冠 ●
【山崎八段の決勝トーナメント成績】
・2003年 第16期
高野秀行四段 ○
杉本昌隆六段 ○
谷川浩司王位 ●
・2008年 第21期
郷田真隆九段 ●
・2011年 第24期
佐藤天彦六段 ○
久保利明二冠 ●
・2012年 第25期
豊島将之七段 ○
飯島栄治七段 ○
挑戦者決定三番勝負 丸山忠久九段 ●○●
・2003年 第16期
高野秀行四段 ○
杉本昌隆六段 ○
谷川浩司王位 ●
・2008年 第21期
郷田真隆九段 ●
・2011年 第24期
佐藤天彦六段 ○
久保利明二冠 ●
・2012年 第25期
豊島将之七段 ○
飯島栄治七段 ○
挑戦者決定三番勝負 丸山忠久九段 ●○●
決勝トーナメントまでの道程
山崎好みの銀上がり
矢倉模様の立ち上がりから、10手目△5三銀(図)。積極的に動く意志を秘めた銀上がりで、早くも山崎八段の棋風が出る展開になった。通算では9局指して6勝3敗と高勝率をあげている形だ。だが今期は1組ランキング戦で佐藤天彦七段に試みるも敗れ、その後のNHK杯戦でも再び敗北を喫した。残る1つの負けは、山崎八段が初めてこの形を指した▲郷田真隆棋聖-△山崎隆之五段戦(2001年9月、棋王戦、肩書き・段位は当時のもの)でのものだ。
実戦はここから▲5八金右△8五歩▲7七銀△5五歩▲5七銀△5二飛▲7九角(下図)と進んだ。
後手は飛車を5筋に転回して中央制圧の姿勢を見せている。先手はひとまず後手の動きを受け止めて、態勢を整える時間を作りたいところだ。
矢倉の序盤は先手が早々に角道を止めるため、瞬間的な大駒の働きは後手に分がある。急戦矢倉と呼ばれる速攻作戦は、この構図があるために生まれたものだ。
実戦はここから▲5八金右△8五歩▲7七銀△5五歩▲5七銀△5二飛▲7九角(下図)と進んだ。
後手は飛車を5筋に転回して中央制圧の姿勢を見せている。先手はひとまず後手の動きを受け止めて、態勢を整える時間を作りたいところだ。
矢倉の序盤は先手が早々に角道を止めるため、瞬間的な大駒の働きは後手に分がある。急戦矢倉と呼ばれる速攻作戦は、この構図があるために生まれたものだ。