2013年7月の記事

2013年7月 5日 (金)

20130705oikawakanai35_2図は▲6五同飛と桂を取り返したところ。次に▲5四桂△同歩▲9七角の王手飛車があるので、金井五段は△6四歩と突きました。

20130705oikawakanai36_3▲6四同飛は△8八角成▲同銀△5五角が両取り。飛車を3五に逃げるのは△8八角成▲同銀△4四角、2五に逃げるのは△8八角成▲同銀△3三桂▲2七飛△2六歩(▲2六同飛は△4四角)。及川五段は飛車を4五へかわしています。20130705oikawanakai37_2先手は歩越し飛車をどう活用するか。後手は手番を生かしてどう動いていくか。終盤を見据えて、長考の応酬になりそうな気配です。

Dsc_6283 (14時頃から金井五段は考えたまま。時刻は14時40分になるが、まだ指さない)

Ryuou201307050201_32_2▲及川-△金井戦は図の32手目△7三桂の局面で昼食休憩に入りました。消費時間は▲及川1時間19分、△金井30分。昼食の注文は及川五段がたぬきうどん、半ライス(ほそ島や)。金井五段は注文がありませんでした。前例のある進行で、その対局は▲6五桂とぶつけて中盤戦に入りました。及川五段は中盤戦に移るかどうかの局面で休憩入りしたことになります。次の一手が注目されます。
Dsc_6264 (及川五段が43分使って昼食休憩に入った)

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上図は11時頃の局面。△2七歩▲2九歩と進みました。

20130705oikawakanai272_2実は、25手目の局面は5月30日の竜王戦6組ランキング戦決勝千日手指し直し局▲石田直裕四段-△金井五段戦でも指された形。その将棋の進行は△2六歩▲2八歩です。

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歩の打ち場所が異なるだけですが、局面はどう違うのでしょうか。

例えば、2六歩・2八歩型よりも、2七歩・2九歩型の方が先手玉の逃げ道を狭めているという利点があります(4八玉~3九玉~2九玉がないから)。ただ、△2七歩成▲同歩から2八に打ち込む筋がなくなったのはデメリットです。

この細かい違いがどう出るか。早くも序盤から緊張感が漂っています。

Dsc_6250

(写真は対局開始後の金井五段)