2013年7月の記事

2013年7月 5日 (金)

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図は▲1一飛成と香を取った局面。ここから△5四角▲4六香△5二玉と進行しました。

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「穴熊にはない玉のさばき」(棋譜コメント)で、玉が6筋に逃げられるようになったので安全になりました。▲4三桂成は△同金▲同香成△同角で、△5五桂などから逆用できます。

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及川五段は▲4八玉。じっと玉を早逃げしましたが、「▲4三桂成といけないのではつらい」との評判。中継室に来訪した戸辺誠六段、吉田正和五段は「後手よし」と判断しています。

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(中継室に来訪した吉田正和五段、戸辺誠六段)

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図は16時頃の局面。金井五段が△7八飛成と金と刺し違え、激しい駒の交換が行われました。

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金桂交換で先手の駒損ですが、6七角が攻防に利いているので形勢は難しいようです。

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(17時前の千駄ヶ谷。朝は小雨も降った)

40手目△8四飛でゆっくりとしていられなくなった先手は、▲2四歩△3四銀▲5六角と動きました。

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▲2三歩成の筋があるため、この銀取りが受けにくいです。例えば△4五銀は▲2三歩成。△4五角は▲同角△同桂(△同銀▲2三歩成)▲4六歩です。

本譜、豊島七段は△4五桂としました。▲同角△同銀▲2三歩成には△2五歩▲同飛△3四銀を用意しています。

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対して谷川九段は▲7五歩。左右に利いた5六角を最大限に生かして攻めています。

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(再開時の谷川九段)

20130705oikawakanai42_3図は△6六桂と捨てた局面。強烈な一手で、▲6六同歩△9四角の間接王手飛車が狙いです。

20130705oikawakanai44 ▲8二飛成は△7八飛成の両王手でしびれます。

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 及川五段は▲9七桂と飛車にヒモをつけました。△8四歩には▲6七角(コビンを埋めながら、飛車取り)で凌いでるとはいえ、先手は陣形が薄いので怖いところ。しばらく先手は一手のミスも許されない、綱渡りの受けをすることになりそうです。

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(対局再開後の及川五段)

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上図は▲9六歩まで。ここから△8五飛▲7七桂△8四飛と進みました。

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行って戻って、後手は手を渡しました。先手は▲7七桂を跳ねた一手を得していますが、手得が局面をリードすることになるとは限りません。現に、後手からは△9五歩▲同歩△9八歩▲同香△8九角の狙いが生じました。

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中継室には対局立会人の植山悦行七段が来訪している。「研修会幹事を務めていたときに、金井君も及川君もいましたよ」と思い出話を披露してくれた。

なお、植山七段は6月28日に竜王戦6組昇級者決定戦で石川陽生七段に敗れて引退が決まった。

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(終局直後。撮影はすべて牛蒡記者)

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(関西将棋会館の販売コーナー)

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(とてもよく目立つ、棋士サイン本コーナー)

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(棋士扇子の見本は手に取って感触を確かめることができる)

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(日本将棋連盟モバイルのポスター)

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(6月某日、新しいポスターの撮影会が行われた。今日対局の豊島七段も参加)

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(将棋会館1階の売店)

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(両対局者の著作。及川五段「すぐ勝てる!急戦矢倉」(マイナビ)、金井五段「対急戦矢倉必勝ガイド」(マイナビ)と内容が真っ向から対立している)

Dsc_6303(金井五段が使っていた扇子と同じもの)

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(こちらは渡辺明竜王の扇子)

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(石鹸セットは売り切れていた)

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(14時半頃の関西将棋会館前「なにわ筋」。大阪市西部を南北に走る。関西将棋会館より北にはザ・シンフォニーホールがあり、南に下ると大阪市立科学館、国立国際美術館、靭公園がある文化的な通りだ。「靭公園」は「うつぼこうえん」と読む)

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(よく晴れており、道行く人は日傘を差したり帽子をかぶったりしている)

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(関西将棋会館。「将棋会館」の字がよく目立つ)

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(一文字推定1メートル50センチ)