後手が盛り返す ▲3五歩△5五歩と進んで図の局面。3筋と5筋の歩は取った側が利かされになります。 必然、攻め合いになりそうです。 検討陣の見解は後手持ちに傾いてきました。その理由のひとつが先手の2五飛の存在。現状は当たりの強い駒になっています。たとえば図で▲3四歩は△同銀が飛車取りで後手を引いてしまいます。
難しい手順 54手目△8四歩から▲9六歩△6六歩▲同歩△6五歩▲6八金上(図)と進みました。▲6八金上は55手目の予想手でしたが、このタイミングで指すと予想した検討陣はいませんでした。 難しい手順です。 高野六段と瀬川五段は図で△7三桂▲6五歩△8五歩を予想しています。「後手の駒に勢いが出てきた」という意見もあります。 (午前に来訪した青野九段=左が再び控室へ) ※青野九段は43手目▲4五同桂に代えて▲7一角△7二飛▲2六角成とした変化を検討していました。
検討陣の見解(54手目) 図で検討陣の予想手は▲6八金上。そこで後手の指す手が難しいようです。△1四歩は▲1六歩、△9四歩は▲9六歩です。 8一桂と4五桂の差も大きなポイントで、先手の駒のほうが働いています。駒の効率で追いつこうと△7三桂は▲7五歩が気になります。 瀬川五段は「先手の模様がいい」とみています。 (瀬川五段は伊藤真吾四段と検討中) (伊藤真四段)
山崎七段、残り1時間を切る 20時5分ごろの局面。残り時間は▲丸山九段1時間7分、△山崎七段52分。 (記録机中央の小さい紙は残り時間の早見表。この紙が山崎七段側に出た) (未使用の早見表。1から60までの数字が書いてあり、持ち時間を1分つかうごとに消していく)
銀を上がった理由 43手目▲4五同桂に対して、山崎七段は3三の銀を上に上がって逃げました。後手はできれば△2二銀と引いて△4四歩を見せたかったところ。△4四銀左は「仕方なく指した」という印象もあります。 しかし△2二銀は(1)▲2四歩△同歩▲4四歩△同銀▲7一角、あるいは(2)▲3七角△7三角に▲同角成△同桂▲3七角△6三金▲7五歩(参考図)が厳しかったようです。2筋が壁形の状態で攻められると後手陣はもちません。 (山崎七段)
夕食休憩 18時10分、図の局面で山崎七段が20分使って夕食休憩に入りました。 消費時間は丸山3時間14分、山崎3時間45分(持ち時間、各5時間)。夕食の注文は丸山九段が唐揚げ定食(唐揚げ2個増量)、山崎七段はおでん定食(いずれもみろく庵)。対局は19時に再開します。 (夕食の注文は丸山九段が唐揚げ定食 ※通常より唐揚げ2個増量) (山崎七段はおでん定食。いずれも「みろく庵」のもの)