2009年10月の記事
前夜祭食事
前夜祭
検分
17時前に両対局者がそろい、検分が行われました。
盤駒については問題なし。駒は掬水師作の水無瀬書。
盤や机の位置を変えるように立会人の郷田九段が提案し、盤や机を180度ひっくり返したような形となりました。
前夜祭は18時30分から行われます。
(検分時の渡辺明竜王(写真左)と森内俊之九段(写真右))
(左から立会人の郷田真隆九段、橋本崇載七段、記録係の菊地裕太三段(写真左)。対局者のお盆に地元の天然水のペットボトルが置かれていた(写真右))
(当初は写真左のような配置だったが、立会人や観戦記者が盤側に行く際に森内九段の後ろを通らなければならないため、写真右のように180度ひっくり返した形に変更された)
(銀杏)
自宅解説棋士の戦型予想
第2局の自宅解説棋士を務める3棋士による戦型予想です。
【飯塚祐紀七段】
先手の渡辺竜王は矢倉一点豪華主義ですから、矢倉志向が本線でしょう。
対する森内九段は球種が多く、その点では有利と言えますし、7番勝負前半の後手番ということで、奇策を放つならここしかないという気がします。
実例を一部挙げれば、平成16年の第62期名人戦第1局(対羽生名人)や、平成19年第65期名人戦第1局(対郷田九段)では△3三角からの振り飛車を採用しています。前者は完勝、後者は敗れたもののシリーズは制しました。
今期竜王戦挑戦者決定戦第2局(後手)のノーマル四間飛車も奇策といっていいでしょう。よって「意外性重視」で角交換系、森内九段らしく金が力感あふれて3段目に出て来るイメージということで、大胆に阪田流向かい飛車と予想します。当てる自信は5%ぐらいです(笑)
第2局は渡辺竜王の完勝に終わるが、決着は第7局までもつれ込む、とさらに大胆な結果予想も立てておきます。
【佐藤天彦五段】
一手損角換わりだと思います。
【吉田正和四段】
相矢倉になると思います。森内九段の振り飛車はもう少し後だと思います。
(烏)
高岡市着
よろしくお願いします。
ご観戦ありがとうございました。
自宅解説・長岡裕也四段の感想
自宅解説・阪口悟四段の感想
序盤は挑戦者の森内9段が意欲的な指し回しで指しやすいように感じました。しかし少し局面が動くと有効な攻め筋がなく、結局は▲3四銀(71手目)と無理攻めを余儀なくされたように思いました。そこからは渡辺竜王が局面をリードしてたように思いましたが、終盤は両者秒読みの中どちらが勝ってもおかしくない大熱戦になりました。
私が1番印象に残ったのは渡辺竜王の△5五銀(76手目)と打った手です。
▲4三歩成~▲1一角成と香を取られたら難しいと判断されたのだと思いますが、銀をぼろっと取られるのでなかなか打てないです。私なら何も疑わず、ノータイムで△3五銀と歩を取っていたと思います。△5五銀が好手で渡辺玉が安定しました。
竜王戦の第1局目という大一番でネット解説できたことそして大熱戦の将棋を見れたことを嬉しく思います。2日間ありがとうございました。(四段・阪口悟)