2009年10月の記事

2009年10月15日 (木)

竜王戦の名に恥じない好局だったと思います。
序盤のポイントは森内九段の▲6六銀です。この手は竜王の△4四歩をとがめに行った強い新手です。事前に考えていた手なのでしょう。
対して渡辺竜王も巧みに森内九段の攻めをかいくぐりました。 △5二銀から△8五飛が渡辺竜王らしい指し方で、玉を固めてのゆさぶりは巧みだったと思います。
以下竜王が優勢に進めていたと思われましたが、終盤は逆転していたかもしれません。1分将棋での競り合いをものにした渡辺竜王が幸先の良いスタートを切りました。(五段・山本真也)

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Gazou_191_2 

「ちょっと負けになったかと思ったのですが、わからなかったです。最後、即詰みが発見できたので勝ちになったと思います。1日目は作戦負けにしたと思いましたが、チャンスを待つような将棋になりました。(2日目の)夕方に一瞬よくなった気がしたんですが、またすぐにおかしくなって、よくわからなかったです。2局目以降も引き続き頑張ります」(渡辺明竜王)

Gazou_193
「ずっと攻めさせられるような感じで、自信がなかったです。最後は何かあるかと思ったのですが…終始押され気味でしたね。1日目は積極的にいったのですが、8筋で一歩持たれたのが大きく、うまくいかなかったと思います。終盤はちょっとチャンスがきたかと思いましたが、ずっと押され気味でした」(森内俊之九段)

(翔)

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(103手目、▲7一馬と王手飛車取りがかかった局面)

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(渡辺竜王の考慮中に竹内三段が「渡辺先生、残り10分です」と告げていた)

【棋譜コメントより】
長岡四段「△6二桂と受けて、▲5五角△同歩▲8二馬は、さすがに先手玉が詰み?」
阪口四段「詰むと思います」
その変化はどうやら先手玉が詰む。△7七銀▲同桂△7九角▲同金△7七歩成▲9八玉△8六桂の筋。

(翔)