2007年11月の記事

2007年11月22日 (木)

101手▲8五桂打を見て佐藤二冠の投了となりました。

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投了図以下、△8四玉▲7六桂△7五玉▲6五金△7六玉▲8七銀△同玉▲7八金△7六玉▲8七金打で詰みとなります(参考図)。穴熊の囲いまで攻めに使う見事な手順です。

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終局時刻は18時11分。消費時間は渡辺7時間21分、佐藤7時間47分。勝った渡辺竜王はこれで3勝1敗。
史上初の竜王4連覇に王手をかけました。第5局は11月28・29日(水・木)に山形県天童市「ほほえみの宿 滝の湯」で行われます。

(銀杏)

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18時となりました。局面は佐藤二冠が△8五歩と玉頭にイヤミをつけてきたところです。この手には▲6三とと入りながらの飛車取りがピッタリ。渡辺竜王は40分を残しています。「大勢決す」という雰囲気です。衛星放送の竜王戦中継がはじまりました。

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(終局近しということで関係者がモニターを見守る)

(桜木)

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局面は渡辺竜王が▲5四とと寄ったところまで。控え室では藤井九段らがものまねを交えたりと、にぎやかに現局面から指し継いでいました。やはり先手が優勢のようです。モニターからは「佐藤先生残り10分です」という藤田初段の声が聞こえました。佐藤二冠への秒読みがはじまっています。

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(藤井九段を中心に検討が行われている)

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(検討では一足先に終盤戦に突入。打ち歩詰めの局面になっている)

(桜木)

17時を過ぎて、嬉野市は陽が傾いてきました。 18時から45分間、衛星放送の竜王戦中継が始まります。

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(夕暮れの対局場。「和多屋別荘」)

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(陽が沈みかけてきた)

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(対局場を横断するように流れる嬉野川)

(桜木)

佐藤二冠は△6五桂打と反撃に出ました。
しかし、先手の穴熊があまりに堅く、致命傷を与えるには至らないようです。
依然として先手有利のようです。
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(17時ごろの控え室。藤井九段、豊川六段が検討している)

(銀杏)

大盤解説会は藤井九段と中村八段のコンビでした。振り飛車党の両者は後手に悲観的でしたが、佐藤二冠の攻め合い含みの強い指し回しに感心。「そうか、我々は攻める順は思いつきませんね。先手も勝ち切るのは大変ですか」という見解に変わってきています。

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(振り飛車党の2人による解説)

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(藤井九段。「簡単には決まりませんね」)

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(中村八段。「私は受けるのが好きだから攻め合う順が見えなくて」)

(桜木)

渡辺竜王はしばらく考えて▲4四角と打ちました。
先手有利が控え室の見解です。

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(▲4四角を打つ前の対局室。前傾姿勢で手を読んでいる)

(銀杏)

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「▲7五歩はいい手です。次に▲8七角がありますね。この角が使えないならいい勝負だと思ったのですが。私も振り飛車を長くやってますがこういう形はダメなんです。相手が舟囲いなら根性出して逆転することもあるかもしれませんが…。だから私は穴熊には組ませないようにしているんです。ダメなんですよ。阿寒湖です」と藤井九段。

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(モニターの映像。前傾姿勢で考えている渡辺竜王。佐藤二冠は席を外している)

(桜木)

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(大盤解説場は多くのファンが観戦している)

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(熱弁振るう豊川六段)

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(豊川六段「ここでホットケーキなら、▲5二と△6三金寄▲4三角成が厳しいですね」とジョークを交えて解説)

(銀杏)