2007年11月の記事

2007年11月20日 (火)

両対局者が退場した後に行われた藤井、豊川両立会人の戦型予想トークが行われました。「記者のみなさん、対局者に聞かれると味が悪いので、記事にはしないでくださいね」ということなので一部抜粋でお届けします。

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豊川「ここまで渡辺さんの2勝1敗です。私としては競り合う展開を期待したいです」
藤井「佐藤さんは調子が悪いんですよね。最近佐藤さんと指したのですが、僕が勝ったんですよ。僕は佐藤さんには全然勝てなくて、たぶん2割くらいしか勝っていないんですよ。僕に負けているようじゃ、いけませんよ(笑)」
豊川「謙遜していますね。みなさん、藤井さんは強いんです。戦型はどうでしょうか」
藤井「明日は渡辺さんが先手です。渡辺さんの得意は矢倉ですが、佐藤さんはやりたいことをやらせないタイプ。戦型分類の難しい将棋になりそうです」
豊川「勝った方がそのままいってしまいそうです」
藤井「私と佐藤さんの対局は相振り飛車だったのですが意表でした。どうして相振り飛車にしたのかと。第3局のひねり飛車も意表でしょ。100人が100人予想できなかったでしょう」

(衛星放送解説の中村修八段と聞き手の中倉彰子女流初段も話に加わる)

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中村「(いろいろデータを披露したあと)終局時刻は20時過ぎ、130手を超えると予想します」
藤井「占い師みたいですね(笑)。第1局からどんどん内容はよくなってきています。とにかく大きな山場、結果が非常に大きい一番です。熱戦になることは間違いないでしょう」

(桜木)

佐藤二冠の話

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「本日は盛大な前夜祭を開催していただきましてありがとうございます。佐賀県は何度か訪れたことがあるのですが、嬉野市ははじめてです。温泉地での対局ということで楽しみにしていました。昨年に続いて渡辺さんへの挑戦ですが、1勝2敗と苦しい星になってしまいました。気を引き締めて頑張りたいです。佐賀県はじめ九州は将棋ファンの方が多いので、みなさんを熱くさせる将棋を指せるよう頑張りたいと思います」

(桜木)

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「みなさんお忙しい中、お集まりいただきましてありがとうございます。佐賀は今回がはじめてだと思います。温泉を楽しみにしていました。先ほどさっそく入りました。疲れが取れて頭がすっきりとした気がします。気持ちよく対局に望めそうです。対局室も見せていただきましたが落ち着いた雰囲気でした。明日から中盤戦の第4局ですけど、毎局毎局頭を悩ます難しい戦いが続いています。よろしくお願いいたします」

(桜木)

18時半から関係者が集まり、前夜祭が行われました。
佐賀県副知事や嬉野市長、嬉野市議会議長も来席、両対局者の健闘を祈念しました。
両対局者には、地元名産のお茶と茶器と入浴セットが記念品として贈られました。
前夜祭は立食形式で和やかに行われ、20時ごろにお開きとなりました。

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(銀杏)

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(検分が終わり、駒をかたづける)

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(対局室は貴賓室「洗心の間」。天井も高い)

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(対局室が15畳、続きの間が10畳の広さ)

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(「洗心の間」から見える庭園)

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(部屋の左右に庭園が広がる)

(桜木)

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(佐藤二冠が待つ対局室に渡辺竜王が入室する。渡辺竜王はすでに温泉に入ってきた、とのこと)

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(駒を並べる渡辺竜王。盤と駒は関西将棋会館のもの)

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(佐藤二冠)

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(中央が立会人の藤井猛九段、その左が急遽立会人として佐賀入りした豊川孝弘六段、右は読売新聞社の西條耕一記者。本局の観戦記も担当する)

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(「うすい座布団に替えてください」と注文した佐藤二冠。2種類の座布団を比べる)

(桜木)

対局場検分は17時からでした。佐藤二冠が先に入室、渡辺竜王は定刻ちょうどに入室しました。
盤と駒は関西将棋会館のもの。ほとんど問題はなかったのですが、佐藤二冠が「ざぶとんが少し厚いので、薄いものに取り替えてください」と注文をつけました。違う色のものなので、渡辺竜王は「私の分もそれに合わせてください」と応じました。それでも10分ほどで終了しました。
前夜祭は18時30分からの予定です。立食形式のパーティーとなります。

(桜木)