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2025年4月25日 (金)

永瀬九段、残り1時間を切る

20250425_071図で△3一金寄で余せているならわかりやすいですが、川上七段は▲7五角が嫌みと指摘します。「思ったほど簡単ではない」とのこと。金を寄れないなら3三で清算することになりそうです。仮に△3三同金▲同歩成△同銀左なら、駒割りは飛車金交換まで接近します。もう一つ、後手には時間差という懸念点もあります。16時現在、永瀬九段は図で27分使い、残り52分になりました。時間が切迫するようだと、逆転の材料になりえます。

Dsc_8674(杉本五段にチャンスは巡ってくるだろうか)

(牛蒡)

玉の耐久度は大差

20250425_062図の局面、玉の耐久度は明らかに後手が上です。まず、穴熊を構成する金銀の枚数が違います。先手はわずかに2枚で薄く、一方の後手は5枚の堅陣です。▲3三桂の狙いはありますが、△5一歩で二枚飛車を緩和できるため、後手玉はそう簡単に崩れません。そもそも上図では△3五馬と△3九馬の厳しい狙いがあるため、先手は何か受けなければいけない状況です。実戦は▲3七香でした。

Dsc_8773(午前中からうつむくことの多かった永瀬九段だが、現状は優勢とみられる)

1506(杉本五段の手元には手元にはサンドイッチ。だが、うなだれるばかりで元気がない)

(牛蒡)

事態は急変

20250425_050_3杉本五段は上図から1時間5分の長考で▲5五同銀としました。予想の本命とされていた手です。しかし、その後の展開は意外でした。△8六角▲8八飛△7七角成▲8二飛成△5五馬。

20250425_056これは先手が銀損の変化です。典型的な先手の失敗例に見えます。杉本五段は銀損の先に光明を見いだしたのか。それとも誤算があったのか。真意はわかりませんが、局面が大きく動いたのは間違いありません。実戦は△5五馬以下、▲5一飛△6六角▲9一竜△4二銀(14時30分現在)まで進んでいます。

Dsc_8796(杉本五段の真意はいかに)

(牛蒡)

杉本五段の長考

20250425_050_213時20分、局面は休憩時のまま、動いていません。杉本五段は早指しから急停止。研究を外れたのかもしれません。AI研究は、AIの示す最善手や次善手をベースに進めるものですから、研究にない手がきたということは、先手に何かうまい手段があるはず、と考えることが多いです。先手がペースを握る順があるかどうか。杉本五段は慎重に時間を使っています。

Dsc_8853(JR千駄ケ谷駅前のツツジ)

Dsc_8869(鳩森八幡神社のツツジ)

(牛蒡)

対局再開

Dsc_8835(永瀬九段が先に戻った)

Dsc_8781(亀柄のネクタイ)

Dsc_8807(愛用のハンドタオル)

Dsc_8798(手番は杉本五段。だが、すぐには指さず、このあと席を外した)

Dsc_8801
(牛蒡)

休憩中の対局室

Dsc_8741(特別対局室)

Dsc_8750(午前のうちに開戦した)

Dsc_8759(斜めに置かれた脇息。杉本五段の熱気と闘志がそこに残っているかのよう)

Dsc_8764(棋聖戦の挑戦者は、新緑の季節に決まる)

(牛蒡)

昼食休憩

20250425_050図の局面で杉本五段が16分使って昼食休憩に入りました。休憩時間は12時から40分間。ここまでの消費時間は、▲杉本23分、△永瀬1時間10分。杉本五段の昼食注文は「豚の甘辛スタミナ焼き弁当、ごはん大盛り」(鳩やぐら)、永瀬九段が「キーマカレー、大盛り、温泉卵2個」(rico curry)。永瀬九段はゼリー飲料等の買い出しも頼んでいました。

図に至るまでの杉本五段の消費時間は、わずかに7分でした。ここまで研究通りに進んでいると思われます。

Dsc_8736(豚の甘辛スタミナ焼き弁当、ごはん大盛り)

Dsc_8715(キーマカレー、大盛り、温泉卵2個 ※パクチーは別包で)

(牛蒡)

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