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2022年7月16日 (土)

開幕式(3)

続いて関係棋士による明日の展望が2回に分けて語られました。

Kaima13 (まずは4人の棋士が登壇した)

Kaima14 (進行役は大盤解説会聞き手の香川愛生女流四段が務める)

Kaima15(立会人の森内俊之九段)

「二人とも研究が行き届いてますし、最先端のレベルの高い攻防が期待できるんじゃないかなと思います」

Kaima16(副立会人の勝又清和七段)

「この二人の公式戦の初対局の時に、私が観戦記を担当したんです。2年前になりますが、あの時は永瀬さんが3つ、4つタイトルを取りにいくような勢いだったので、藤井さんが勝って驚いたのですが。実は当の本人の永瀬さんがいちばん驚いてなかったみたいで。私の願いとしては、できれば持将棋とか千日手じゃなく、普通に終わってくれることを祈っております」

Kaima17(大盤解説会解説の高見泰地七段)

「第4局ということで、藤井さんはここで決めたいというところだと思いますが、そこを逆に永瀬さんが勝てば第5局はいっそう盛り上がります。大盤解説会が非常に盛り上がるような大熱戦を期待しています」

Kaima18(記録係の石川優太四段)

「記録係としては、第1局のようなこと(千日手2回)がもしかしたらあるのではないかと、気にしたりしなかったりではあるのですが。何局指すことになっても、むしろ藤井永瀬戦が目の前で見られると前向きに捉えまして、自分のために何か吸収できればなと思います」

(書き起こし:八雲)

(飛龍)

開幕式(2)

Kaima08 (万松寺の女性スタッフから花束贈呈)

Kaima09 (マスクを外して記念撮影)

Kaima10(今度は二人で)

【決意表明】

Kaima11(永瀬拓矢王座)

「みなさまこんばんは。本日はこのような盛大な会を開いていただきありがとうございます。万松寺様に来るのは2度目になります。1度目は叡王戦での対局で、コロナ禍になってすぐの対局でしたが、細部までご配慮いただき、万全の状態で挑むことができました。その対局では持将棋から大熱戦の末、制することができました。明日は棋聖戦第4局となります。1勝2敗でカド番ですが、1局でも多く指せるよう、全力で頑張りたいと思っております。明日からどうぞよろしくお願いいたします」

Kaima12(藤井聡太棋聖)

「みなさまこんばんは。本日は開幕式に多くの方にお越しいただきましてありがとうございます。万松寺様には、4年ほど前、名人戦のタイトル戦が行われた際に、見学に訪れたことがあります。今回は対局者として再び来ることができたことをうれしく思っています。明日から対局となりますが、今回は大盤解説会も開催していただけるということで、見ていただける方に最後まで楽しんでいただけるような対局にできればと思っております。どうぞよろしくお願いいたします」

(書き起こし:八雲)

(飛龍)

開幕式(1)

18時から万松寺の白龍ホールで開幕式が行われました。

Kaima01 (白龍ホールにはオーロラビジョンが完備されている)

Kaima02(司会進行は東海ラジオの大沢広樹アナウンサー)

Kaima07 (両対局者登壇)

【主催者挨拶】

Kaima03 (本田誠・産経新聞東京本社文化部長)

「こちらに来て、みなさまの期待と注目度の高さをひしひしと感じ、主催者としてうれしく思っております。今回の五番勝負、第3局まで白熱したギリギリの攻防が繰り広げられて来ました。明日の対局も歴史の残る名勝負となることをみなさまと共に期待しております」

Kaima04(脇謙二・日本将棋連盟専務理事)

「明日は2会場で大盤解説会を予定しております。副立会の勝又七段から、明日の解説会出てくれるんでしょうね、というお話もございまして(笑)。もちろんです、と力強く答えましたので、私も解説会に出させていただきたいと思います」

【歓迎の挨拶】

Kaima05(堀田聖司・大須商店街連盟会長)

「明日は、お二人のランチとおやつのラインナップに、大須のお店の商品がたくさん入っております。明日以降のニュース番組で、藤井さんがこれ食べたよ、永瀬さんはこれを食したよという話題が出ますと、次の週末はそのお店に長蛇の列ができると確信しております。大須商店街としては本当に嬉しいことだなと思っております。大須商店街連盟も全面的にバックアップ申し上げております。よろしくお願いいたします」

【激励の言葉】

Kaima06(大藤元裕・万松寺住職)

「またコロナの感染状況も増加して参りましたが、いろいろな対策をしながら精一杯の配慮を、スタッフ一同、入念に確認をしながらやらせていただいております。いずれにしても白熱した棋聖戦というものをお二人で盛り上げていただこうということで、スタッフ一同、応援をしていこうと考えております」

(書き起こし:八雲)

(飛龍)

前日インタビュー

検分後、両対局者に別々にインタビューが行われました。まずは藤井棋聖から。

Fujii01

―お~いお茶杯第63期王位戦第2局から、中2日でヒューリック杯棋聖戦第4局となる。コンディションについて
藤井 しっかり休めましたし、状態としてはいいかなと思っているので、明日も集中して臨めればと思っております。

―さらに中2日で王位戦第3局で神戸。今回は地元名古屋での対局だが、移動について
藤井 王位戦第3局もあってタイトル戦が続く形になるので、そういった意味でこうして地元でタイトル戦をしていただけるのは、ありがたいことだと思っております。

Fujii02

―10代最後の公式戦でもあることについてと抱負
藤井 19日(火)が自分の誕生日になりますが、それに関して特別意識することはないので、いつもどおりに臨めればと思っております。

続いて永瀬王座。

Nagase01

―第3局から2週間足らず、どのような思いで過ごしたか
永瀬 ここまで3局指して自分の中で収穫が多くありまして、藤井さんが何で強いのかも少しずつ分かってきたような気がします。そこを自分なりに普段の勉強に採り入れて、少しでも棋力が上がるように意識して毎日を過ごしています。

―名古屋と万松寺で指すことの感想
永瀬 自分にとっては普段、東京・神奈川が多いのですが、それを除くと愛知県がいちばん来ている県です。名古屋に来た回数は100はいかないのですが、自分としては少し土地勘もありますし、第2のホームのようなところがあります。万松寺様に伺うのは2度目で、1度目は叡王戦の対局(第5期叡王戦七番勝負第3、4局)だったのですが、持将棋(第3局)と、指し直しというわけではないのですが、もう1局(第4局)指しまして、そのときは大熱戦の対局だったので、とても印象的でした。その対局を勝つことができたので、縁起のいい場所なのかなと思っています。

Nagase02

―1勝2敗だが、縁起のよい万松寺でどのように戦うのか
永瀬 明日は先手番で、フルセットにつなげるためには頑張らなければいけないと思っています。ファンの皆様に1局でも多くお見せしたいので、それに応えられるようにしたいなと思っています。

(飛龍)

検分

16時30分過ぎに検分が始められました。

Kenbun01(両対局者と関係者がそろった)

Kenbun03 (左端は副立会人の勝又七段、隣は本田誠・産経新聞社東京本社文化部長)

Kenbun05 (永瀬王座。右隣は記録係の石川優四段)

Kenbun07 (立会人の森内九段。照明も問題なしとされた)

Kenbun08 (森内九段の右隣、日本将棋連盟専務理事の脇謙二九段も同席)

Kenbun10(検分終了の一礼)

(飛龍)

記念撮影、祈祷

検分に先立ち、本尊前記念撮影、必勝祈願祈祷が行われました。

Kinen1(マスクを取り、大藤元裕住職を中央に)

Kinen2 (今度は2人で。ガッツポーズを作る)

Kigan1 (続いて必勝祈願祈祷)

Kigan2

Kigan3

Kigan4

Kigan5

(飛龍)

第4局は名古屋対局

藤井聡太棋聖(五冠)に永瀬拓矢王座が挑戦する第93期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負(主催:産経新聞社)は挑戦者先勝のあと、棋聖が2連勝を返してタイトル防衛にあと1勝に迫りました。藤井棋聖が3連覇を達成するのか、永瀬王座が勝って最終局に持ち込むのか。第4局は7月17日(日)、「亀岳林 万松寺」(名古屋市中区)で行われます。持ち時間は各4時間。対局開始は9時。立会人は森内俊之九段、副立会は勝又清和七段、記録係は石川優太四段がそれぞれ務めます。

中継は棋譜・コメントを八雲、ブログを飛龍が担当いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

Bansho01(万松寺のシンボルの白龍。天気は小雨だった)

(飛龍)

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