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2011年4月28日 (木)

インタビュー

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―― 一局を振り返っていかがだったでしょうか。
深浦 中盤の戦いはまずまずかなと思っていたのですが……。
―― 勝ちを意識した瞬間は。
深浦 最後の△7六桂(94手目)くらいですね。桂馬が詰めろなので残しているかなと。
―― 前期に続いての挑戦ですが。
深浦 去年が3連敗でひどかったので……今回また挑戦の場を与えられたので、去年の反省を踏まえてがんばりたいと思います。

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―― 一局を振り返っていかがだったでしょうか。
佐藤 最後△7九金(86手目)と打たれて銀抜かれたところは悪いと思いました。▲7五金(81手目)の辺りはよくわからなかったです。
―― これまでの棋聖戦を振り返った感想は。
佐藤 できすぎというか、望外というか。思った以上に勝てたという感じです。また、がんばります。

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終局直後

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深浦康市九段、2期連続の挑戦へ

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19時55分、106手まで、深浦康市九段の勝ちとなりました。深浦九段は2期連続の五番勝負挑戦となります。

終局近し

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図は19時40分過ぎの局面。「形作りだね」と継ぎ盤の近くから声が聞こえる。

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(控室には北浜健介七段(左)が姿を見せている)

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後手優勢

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図は19時20分頃の局面。深浦九段が△7九金と鋭い一手を放ったところだ。▲同玉に△5七馬から7五の銀を抜く狙いがある。

Twitter解説
瀬川晶司 > △4六飛ではなく△7九金でした。▲同玉なら△5七馬から7五の銀を抜く狙いです。後手に有望な変化が多くなってきたように思います。
西尾明 > なるほど。△7九金でスピードアップですね。▲同玉△4六飛以下7五の銀を抜こうとしています。
遠山雄亮 > △7九金は素晴らしい手ですね。▲同玉△5七馬も▲9八玉△7八金の展開もどちらも後手が優勢と思います。深浦九段、さすがの一着です。

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(19時15分頃の対局室。佐藤天六段が頭を抱える)

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(「後手優勢」の結論を出した検討陣。いよいよはっきりしてきたようだ)

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「どちらかが倒れてますね」

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図は18時50分頃の局面。深浦九段が△5七歩成と攻め込んだところだ。たくさんの駒が当たりになり、にわかに局面の流れが激しくなった。「これは一直線になるよ」と飯塚七段。ここから佐藤天六段はノータイムで▲6六金。以下△5六と▲7五金△同銀▲同銀△6七角成と進んだ。

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「これはどちらかが倒れてますね」と真田七段。際どい最終盤を迎えている。

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(深浦九段の考慮中。残り時間を示す用紙から、数字が消されていく)

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勝負手、▲8四桂

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図は18時35分頃の局面。佐藤天六段が▲8四桂と要の金を攻めにいったところだ。この手に対し、深浦九段は長考に沈んでいる。直接手だが、「手強いと思っているでしょう」と真田七段。「そうでなければ、こんなに考えませんよ」。

Twitter解説
飯塚祐紀 > ▲4五金の流れから見て ▲8四歩かと思いました。 ▲8四桂は勝負手ですね。
瀬川晶司 > ▲8四桂でした。歩では遅いとみたのでしょう。△6二金にはどう攻めるのでしょうか。
西尾明 > 確かに△6二金に何を指していいか分かりません。ようやく先手が不利な気がしてきました(笑)
西尾明 > △6二金▲7二歩に△6一金と引いても、後手が少し余せそうな気がします。
中村太地 > △6二金▲7二歩は後手玉も狭くなるので実戦的に嫌な感じもありますね。端もからめられると余すのも相当大変な気がします。
遠山雄亮 > △6二金▲7二歩は嫌ですね。そこから△8三銀▲3五金△8四銀と桂を外す感じでしょうか。
西尾明 > △8三銀の瞬間に▲8五飛と走る手もあるのでは?>遠山氏

解説陣は「後手が余せそう」との意見。しかし文面を見るに、この▲8四桂が相当に手強いことは間違いなさそうだ。

(文)

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