定刻の10時に対局が開始されました。
本局はタブレット端末を利用した自動棋譜更新システムを使用して中継しております(写真右下が端末)。消費時間が一手ごとに更新されるため、臨場感のある中継をお楽しみ頂けます。
なお、使用しているタブレットは富士通製「ARROWS Tab F-03G」で、最高クラスの高精細画面と、わずか400g弱の軽さが特徴です。将棋に耐えうる長時間の使用と頑丈さを兼ね備えた信頼できる確かな逸品となっています。もちろん、将棋連盟モバイルの利用も可能です。
https://www.nttdocomo.co.jp/product/tablet/f03g/
(八雲)
第85期棋聖戦は羽生善治棋聖の防衛で幕を閉じました。
羽生棋聖の棋聖獲得は通算13期、連続7期です。
――棋聖7連覇について。
大山先生の記録は大変なものばかりです。一つでも並べてよかったです。(来期は8連覇がかかるが)先のことですが、そのときまでに充実した状態にできれば。
――今年度は11連勝中ですが。
そういうことを意識せず、次の対局に臨めればと思っています。
――これから王位戦が始まります。
王位戦がすぐに始まるので対局に集中していくことになると思います。
――棋聖戦と王位戦では、1日制と2日制で環境が変わりますが。
自分の持ち時間でも倍違うのでゆっくり指すことを心がけることになります。それはよくあることで、切り替えはスムーズにできます。
――10代から対局を続けていて、そのときどきで表現したいことが変わっていると思いますが。
そうですね。それは自分が年代によって変わることもありますし、そのときどきで将棋自体が変わっていることもあります。そうやって変わっていく中でスタイルや個性を確立できればいいと思っています。いまある流行や課題に対して、どのように個性を出していくかを考えています。
(牛蒡)
■羽生棋聖インタビュー
――横歩取りは予定だったのでしょうか。
横歩取りになるかと思っていた。横歩取りをもう1回やってみてどうなるかと思っていた。最近指したのと同じ進行になったが、途中で変わってから難しかったです。
▲7七銀(45手目)と強く上がられて、違う手も分からず思い切ってやってみた。駒得なのでいいのかと思ったが、ごちゃごちゃしたところで本当はどうだったか分かりません。
途中はまずいと思った。▲4六歩(107手目)と角取りを催促されたところは自信がなかった。終盤はずっと遊んでいた1九竜が使える形になって初めて良くなったと思った。
――シリーズ振り返っていかがですか。7連覇で大山十五世名人の記録にならびました。
一局ずつ難しい将棋だった。良かったと思います。記録は終わったばかりでよくわかりません。どちらも際どい将棋だった。
――今期は負けしらずですが。
いい形が続いていると思っています。
■森内竜王インタビュー
――45手目▲7七銀は用意の一手だったでしょうか。
考えてはいました。迷って指したのですが。
――本局を振り返っていかがですか。
▲7九歩(55手目)が問題だったかもしれません。しかし正しい応接がわかりませんでした。
――シリーズを振り返っていかがでしたでしょうか。
急所の場面でミスがあったので、この結果も仕方がないです。