10連覇を目指す羽生善治棋聖にタイトル戦初登場となる斎藤慎太郎七段が挑戦する、第88期棋聖戦五番勝負がいよいよ開幕。 第1局は兵庫県洲本市「ホテルニューアワジ」で、2017年6月1日(木)9時開始予定。持ち時間は各4時間。先後は振り駒で決定します。
立会人は谷川浩司九段、副立会人は北浜健介八段、記録係は桝田悠介三段(井上慶太九段門下)。現地大盤解説は北浜八段、聞き手は村田智穂女流二段、室田伊緒女流二段、長谷川優貴女流二段が交代で務めます。
また、ニコニコ生放送とAbemaTV将棋チャンネルで中継があります。ニコニコ生放送の解説は田村康介七段、聞き手は宮宗紫野女流初段で、8時50分開場、9時開演。AbemaTV将棋チャンネルの解説は村山慈明七段と高見泰地五段、聞き手は藤田綾女流二段と伊藤明日香女流初段で、8時30分開演です。
本局の中継は、棋譜・コメントを虹記者、ブログを潤が担当します。よろしくお願いいたします。
(潤)
── 今日の一局を振り返っていかがでしたか?
斎藤 横歩取りはやっぱり序盤が大きいので、どれぐらい研究できているかというところはありますが、本局はちょっと予定外の将棋になってしまいました。
── 具体的には?
斎藤 最初の▲6八玉(17手目)の可能性が少ないと言いますか、糸谷さんが指されていなかったので。局面としては▲3三角成(33手目)△同桂▲2九飛で、次に▲5六角と▲2三角を見せられて、忙しい将棋になったと感じていましたが、△5五角(36手目)を発見できましたので、そこからはずっと難しい局面で頑張れたかなと思いました。
── 途中は消費時間に大きな差がありました。
斎藤 そうですね。そこが本局でいちばん苦しかったですね。32手目△7四歩に51分、36手目△5五角に47分と、ここでだいぶ削ってしまったのは勝負として反省点ですね。△7四歩の時点で△5五角の筋は読んでいたのですが、改めて嫌な筋が見えてしまって。この辺りが終盤でもつれてしまった原因なのかと思います。
── 決勝トーナメントを振り返っていかがですか?
斎藤 この決勝トーナメントは苦しい将棋が多かったのですが、幸運にも勝ち上がることができまして、その中でいろいろと課題が多く見つかったと言いますか、本局では持ち時間(4時間)の配分ですし、ここまでも内容に問題がいっぱいありましたので、開幕までに強くなれるように勉強したいなと思います。
── 羽生棋聖への五番勝負に向けての抱負をお願いします。
斎藤 子ども頃から見てきた羽生先生と、タイトル戦で対戦できるのはもちろん光栄なことですが、「勝負」ですので、できる限りの対策をして伸び伸びと指したいなと思います。やはり羽生先生はタイトル戦の経験がすごいですから、いまは臆する部分もありますが、開幕の第1局までにはそれをなくし、自信を持って指したいと思います。
以上で本日の更新を終了いたします。第88期棋聖戦五番勝負も引き続き、当サイトでお楽しみください。本日はご観戦ありがとうございました。
(夏芽)
本日の対局の結果、第88期棋聖戦の挑戦者は斎藤慎太郎七段に決まりました。羽生善治棋聖との五番勝負の日程は以下の通りです。
(夏芽)