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第84期棋聖戦五番勝負第1局

2013年6月 3日 (月)

前夜祭(9)

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(室谷由紀女流初段、安用寺孝功六段、井上慶太九段が明日の対局の見どころを語る、はずが漫談に…?)

井上:対局者2人が帰ったんで……。

安用寺:好きにしゃべれますね、先生。

井上:2人が帰ったらあなたがスターやからね、室谷さん。好きにしゃべってください。

室谷:いいんですか?

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(室谷由紀女流初段)

室谷:淡路島は景色がキレイで、食べ物もおいしいところで、素晴らしいところという印象があります。今回は史上初の三冠対決ということで私もドキドキしています。明日は14時から大盤解説会があります。よろしくお願いします。……という感じで、宣伝してみました。

井上:安用寺さんは淡路島にはよく来られるんですか?

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(井上慶太九段)

安用寺:そうですね、50回くらい来てますね。

井上:今回も知り合いが多かったんじゃない?

安用寺:そうですね。すごくたくさん来てもらいました。会場には150人くらいいらっしゃるそうですよ。

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(安用寺孝功六段)

井上:やっぱり立会人がいいんですかね。(一同笑い)

室谷:先生、明日の見どころは何でしょう?

井上:見どころ? わからん。(一同笑い) 昨日は情熱大陸を見たんですが、室谷さん出てましたよね。

室谷:1秒だけ映ってました。

井上:私も実は出たことがあるんですよ。谷川さんのときに。甲子園に阪神の応援に行ってて、矢野(燿大選手・現在は引退)がサヨナラ安打を打ったんやけど、そこでウワーって盛り上がってたとこで5秒くらい映ってた。室谷さんには主役で出てほしいね。

室谷:がんばります。

安用寺:で、見どころは?

室谷:戦型が気になるところですね。

井上:たぶん居飛車になると思いますね。お2人は……。

安用寺&室谷:振り飛車党です。

井上:明日の大盤はわかりませんね。谷川さんにやっといてもらいましょうか。どちらにしても大熱戦になるでしょう。

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(関西勢の自由な「見どころ」を最前列で聞く谷川九段)

安用寺:終盤がおもしろそうですね。

井上:何回も話に出てましたけど、三冠同士の戦いで羽生-渡辺戦が一番面白いですからね。

安用寺:桝田君も棋譜の肩書のところをどう書いたらいいかわからん言うてましたね。

井上:このシリーズは羽生さんが勝てばともに三冠を維持、渡辺さんが勝てば四冠と二冠になります。

安用寺:みなさんはどっちを応援してるんでしょうね?

井上:え、それ聞く? 僕は立会人やから公平でないとあかんからなぁ。

安用寺:副立会は?

井上:好き勝手でいいでしょう。

安用寺:責任全部なすりつけられてしまいましたね(笑)。じゃあ聞いてみましょか。羽生さんを応援している人?(パチパチパチ……)

井上:えーっと、78人ですかね。(一同笑い)

安用寺:じゃあ渡辺さんを応援してる人?(パチパチパチ……)

井上:えーっと、同じくらいですね。

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室谷:羽生先生は防衛すると何期になるんですか?

井上:連続6期ですか。通算で12期だそうです。どんだけ取ってるんやという話ですね。谷川さんは?(控え目に「4」を指で作る谷川九段)4? ほな、5になったらいいことあるんですね(※通算5期獲得で永世棋聖)。谷川さんに取ってほしい人?(一番大きな拍手) さぁ、明日はどうなるでしょうか……まとまりがないんですが。

安用寺:羽生さんは名人戦で負けてしまいましたが。

井上:逆にすっきりして棋聖戦に集中できるんじゃないでしょうか。渡辺さんのほうは挑戦者なのでのびのび指せると思います。先勝すると勢いに乗るでしょうね。

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室谷:注目の一局ですね。

井上:明日の記録係は桝田君です。上がってもらいましょうか。

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安用寺:緊張してるんとちゃう? 記録係は一日中モニターに映ってるしね。

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(緊張のあまり、言葉に詰まって苦笑いを浮かべる桝田悠介二段)

桝田:緊張してます。注目の将棋の記録を取らせていただいて大変光栄です。精一杯がんばりますのでよろしくお願いします。

井上:観戦記を担当するのは本間六段です。本間先生もひとことどうぞ。スマホいじってんと。どうせ野球の中継見てたんでしょ。

本間:いきなり6点取られましたわ。

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井上:取られたん!? 取られたん!?

本間:もう1日天下や、阪神。(※プロ野球・阪神タイガースは昨日セ・リーグ首位に立っていた)

井上:あらららら。はい、本間先生、観戦記の意気込みをどうぞ。

本間:大変光栄なことですが、トップの戦いを僕の筆力でかけるかどうか……。

井上:そら無理ですね。(一同笑い)

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(観戦記担当・本間博六段)

本間:できるだけがんばります。

井上:僕は本間先生の観戦記、好きですよ。あったかいですね。やっぱり人柄が出るんですね。本間先生の観戦記は人生さながら、ふらふらと……。そしてやさしい。とにかく熱戦になると思いますが、期待したいですね。

(書き起こし=若葉/写真=翔)

前夜祭(8)

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(しばし歓談の後、ホテルニューアワジの木下紘一社長の挨拶があった)

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(羽生棋聖と渡辺竜王)

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(ふたりの三冠に会おうと、会場には昨年よりも大勢の人が集まった)

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(両対局者が退場。このあとの対局展望が大盛り上がりになろうとは、このときはまだ誰も知らなかった)

(翔)

前夜祭(7)

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(いざ乾杯。井上九段が羽生棋聖のグラスにビールを注ぐ)

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(井上九段を挟み、渡辺竜王と羽生棋聖が同じテーブルにつく)

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(洲本ライオンズクラブの仲野省二会長が乾杯の発声をした)

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(井上九段と羽生棋聖が談笑)

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(渡辺竜王はファンと語らう)

(翔)

前夜祭(6)

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(ホテル従業員から花束贈呈)

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羽生善治棋聖
「本日は前夜祭を盛大に開催していただきありがとうございます。こちら淡路では数多く棋聖戦を開催していただいておりまして、18年前も対局者として来ていました。毎年やっていただいて嬉しく思います。今回は渡辺さんと対局ということで、注目されるシリーズです。皆さんに喜んでもらえるような将棋を指せるようにがんばりたいと思います。明日からお世話になります。どうぞよろしくお願いします」

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渡辺明竜王
「本日は大勢の皆さまにお越しいただきありがとうございます。関係各位に心より御礼申し上げます。前夜祭の会場は広い会場だなと思っていたのですが、それでも奥まで一杯になって、これだけ多いのはなかなかありません。棋聖戦は6年前にも挑戦しているのですが、そのときは1勝だけでした。その1勝を挙げたのがこの淡路で、相性のよさはあるのかなと思います。それを明日の対局でも生かしていけたらと思います。注目されている状況ですが、内容もともなうように、熱戦を指せるようにがんばりたいと思います。明日の大盤解説会もお誘い合わせの上、大勢の皆さまにお越しいただきますよう、よろしくお願いします」

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(対局者の写真を撮ろうと相談する女の子たち)

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(仲良くパチリ)

(翔)

前夜祭(5)

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片山雅文・産経新聞大阪本社編集局長
「本日はお忙しい中、お越しくださいましてありがとうございます。また、先日の地震に被災された皆さまにお見舞いを申し上げたいと思います。先ほどのお話にもありましたように棋聖戦は平成8(1996)年からここ淡路で行わせていただいておりますが、これは棋聖戦を復興のシンボルにしよう、少しでもみなさんが元気になれたらということで始めたことです。明日の羽生-渡辺戦はドリームマッチで、日本一の棋士を決める戦いです。1人でも多くのファンが生まれるのを願っています。明日の大盤解説会にはぜひお誘い合わせの上、多くの方に来ていただければと思います」

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谷川浩司・日本将棋連盟会長(九段)
「第1局の前夜祭に来ていただきありがとうございます。開催にご尽力いただいた全ての皆さまにお礼申し上げます。
ここ数年、注目を浴びているのがこの棋聖戦です。昨年は中村太地六段が初挑戦、羽生棋聖が防衛を果たしてタイトル獲得通算81期を達成しました。そして今年は史上初の三冠によるタイトル戦で、一番見たい組み合わせとなりました。羽生棋聖と渡辺竜王はこれまでに46局対戦しており、2012年度も11局、大事なところでの顔合わせが目立ちました。これからもきっと増えていくことだろうと思います。
明日は大盤解説会が行われます。私も解説会に出させていただこうと思っておりますので、多くの方にご参加いただけたらと思います。
また、先日の地震で被災された皆さまには心よりお見舞い申し上げます。東日本大震災から2年が経ちまして、棋士を指導に派遣したり、タイトル戦を重点的に開催したりと活動をして参りました。ここ淡路で18年間開催していただいているのは非常にありがたいことです。淡路が元気になったとアピールすることが、東北への力強いメッセージになればと思っています」

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立会人・井上慶太九段
「淡路で立会人を務めさせていただくのは久しぶりです。本日はたくさんの方に参加していただきありがとうございます。羽生さんと渡辺さんの間に座って待っていたのですが緊張しました。ファンに取って最高のカードで、全国のファンが注目していることと思います。
ご存じの方もいらっしゃると思いますが、記録係を務める桝田は私の弟子でして、ここ洲本の出身です。現在は奨励会の二段でがんばっています。タイトル戦の記録を取るのは初めてのことで、これを糧にがんばってもらいたいと思います。皆さまにも応援をしていただければ嬉しく思います」

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(記録係の桝田悠介二段は洲本市出身)

(翔)

前夜祭(4)

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安倍茂・兵庫県淡路県民局局長
「第1局をここ淡路で開催できることを心から喜ぶとともに、地震(2013年4月13日に発生したマグニチュード6.3の地震)に被災された皆さまには心よりお見舞い申し上げます。
淡路島で初めて棋聖戦が行われたのは平成8(1996)年のことです。その前年には阪神淡路大震災がありました。震災を受けて、何か新しい、明るい話題はないかということで実現したのが淡路での棋聖戦です。兵庫県は将棋とは縁が深く、谷川先生や内藤先生が在住されている他、加古川には井上九段の他にも5人の棋士と関係があり、加古川青流戦も行われています。このような淡路の舞台で雌雄を決する戦いが行われるわけであります。

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私は大の将棋ファンで、かれこれ50年、半世紀に渡ってずっと将棋を見てきました。個人的には谷川先生の大ファンで、50歳で名人を、と期待しています。
第1局の観戦記を担当していただきます本間先生にはよく指導対局をしていただきました。そのおかげで、県の職員大会で優勝することができました。
将棋界には『米長哲学』という言葉がありますが、その哲学は人生の大きな糧となっています。このような場であいさつできることは大きな喜びであります。明日は羽生・渡辺時代にふさわしい熱戦を期待したいと思います」

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(50年来の大の将棋ファンである安倍局長が語るエピソードに笑みを浮かべる棋士たち)

(翔)

前夜祭(3)

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久米修資・棋聖戦淡路対局実行委員長
「本日は多数お越しいただきありがとうございます。いよいよ明日から第1局が始まります。この淡路島を第1局の舞台に決めていただいてありがとうございました。我々素人でも、これほど素晴らしい対局はおそらくないのではと思う次第です。明日は大盤解説会もありますので、ふるってご参加ください」

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(羽生善治棋聖)

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(渡辺明竜王)

(翔)

前夜祭(2)

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(前夜祭開始前に、会場内に勢ぞろいする関係者。あれ、対局者も……?)

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(スタッフが駆け寄る。「すみません、両対局者は皆さんに拍手で迎えられながら入場する予定だったのですが間違えてご案内してしまって……」)

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(「そうですよねー」と言いながら会場外へ向かうふたり)

105
(改めて拍手の中、入場する)

(翔)

前夜祭(1)

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(前夜祭は18時からホテルニューアワジで行われた)

明日のスケジュール

4日のスケジュール
9:00 対局開始
10:30 午前のおやつ
12:00 昼食休憩
13:00 対局再開
14:00 大盤解説会開始
15:00 午後のおやつ
?:? 終局
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