前夜祭(4)
安倍茂・兵庫県淡路県民局局長
「第1局をここ淡路で開催できることを心から喜ぶとともに、地震(2013年4月13日に発生したマグニチュード6.3の地震)に被災された皆さまには心よりお見舞い申し上げます。
淡路島で初めて棋聖戦が行われたのは平成8(1996)年のことです。その前年には阪神淡路大震災がありました。震災を受けて、何か新しい、明るい話題はないかということで実現したのが淡路での棋聖戦です。兵庫県は将棋とは縁が深く、谷川先生や内藤先生が在住されている他、加古川には井上九段の他にも5人の棋士と関係があり、加古川青流戦も行われています。このような淡路の舞台で雌雄を決する戦いが行われるわけであります。
私は大の将棋ファンで、かれこれ50年、半世紀に渡ってずっと将棋を見てきました。個人的には谷川先生の大ファンで、50歳で名人を、と期待しています。
第1局の観戦記を担当していただきます本間先生にはよく指導対局をしていただきました。そのおかげで、県の職員大会で優勝することができました。
将棋界には『米長哲学』という言葉がありますが、その哲学は人生の大きな糧となっています。このような場であいさつできることは大きな喜びであります。明日は羽生・渡辺時代にふさわしい熱戦を期待したいと思います」
(50年来の大の将棋ファンである安倍局長が語るエピソードに笑みを浮かべる棋士たち)
(翔)