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2014年6月

2014年6月 2日 (月)

オフィシャルスイーツブランド「ブールミッシュ」棋聖戦限定パッケージ

第85期棋聖戦五番勝負のオフィシャルスイーツブランド「ブールミッシュ」では、第1局の対局中、棋聖戦限定パッケージをオンラインショップで販売します。

どうぞご覧ください。

ブールミッシュオンラインショップ:棋聖戦限定パッケージ ガトー・ボワイヤーズ8個入り

(翔)

ニコニコ生放送のお知らせ

本局の模様は、ニコニコ生放送で生中継され、佐藤天彦七段と本田小百合女流三段によるライブストリーミング解説が行われます。

ニコニコ生放送:将棋 第85期棋聖戦五番勝負第1局

なお、この放送のタイムシフト視聴(生放送終了後の視聴)は対局日から7日後までとなっております。

Satou_a_2(佐藤天彦七段)

Honda(本田小百合女流三段)

(翔)

現地大盤解説会情報

第1局の現地大盤解説会情報です。

日時 2014年6月2日(月) 14時開始
会費 1500円(コーヒー券付)
解説 豊島将之七段
聞き手 村田智穂女流二段

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(2014年4月13日、「西遊棋」イベントに出演した豊島将之七段)

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(2010年6月18日、第81期棋聖戦五番勝負第2局大盤解説会で聞き手を務める村田智穂・現女流二段)

NAVITIME提供:会場までのルート案内 (リンクは6月2日まで有効)

関西や徳島にお住まいの方でも日帰りでお越しいただける場所です。どうぞ現地までお運びください。

(翔)

棋聖戦第1局、本日9時対局開始

おはようございます。本日9時より、第85期棋聖戦五番勝負第1局が行われます。

先後は振り駒で決定します。

立会人は小林健二九段、副立会人は豊島将之七段、記録係は福間健太三段(25歳、伊藤博文六段門下)です。

本日は1日、よろしくお願いいたします。

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(6時頃、ホテルニューアワジから見える風景。ホテルニューアワジは淡路島の東側にあり、目の前には大阪湾が広がる)

(翔)

2014年6月 1日 (日)

前夜祭(6)

両対局者が退場したあと、小林健二九段、豊島将之七段、村田智穂女流二段が明日の対局の展望を語りました。

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小林「明日の戦型予想ですが、私は全然わかりません。でも今日は心強い男がいるんですよ。コンピュータより強い、という」

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(小林健二九段)

村田「第3回電王戦で唯一コンピュータに勝った豊島将之七段です」

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(豊島将之七段)

小林「来年はコンピュータ相手に5面指しをすると聞いたけど」

豊島「さすがにそれは無理です」

小林「こんな冗談を言っていたら谷川会長に怒られてしまいますね。でも5面指しで勝ったらすごいよ。あなたならできる」

豊島「……何と答えていいのかわかりませんね」

小林「で、戦型予想ですね。明日は第1局ですから振り駒によって違うと思うのですが、豊島さん、どうなんでしょうか」

豊島「そうですね。やっぱり先後によって変わってくると思います。それにしても、タイトル戦に副立会人などで来るとこうして戦型予想をさせていただくのですが、いつも立会人の先生が『私はわからないので』と僕に振って、僕がずっとしゃべるということになるのですが」

小林「そう、私は全然わからない。私はプロ棋士になって40年近く経って、先輩棋士がもう10人くらいしかいないんです。だから戦型は全然わからないんです。だからこそ豊島さんに聞きたいのですが、羽生棋聖が先手ならどうですか」

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豊島「名人戦では相掛かりが3局と矢倉が1局でしたね。だから今回はどうなるのか。僕にもわからないのですが、森内竜王が気分を変えて別の戦型を指されるのではないかと見て、角換わりや横歩取りになるのではないかなと思っています」

小林「それは羽生棋聖が先手の場合?」

豊島「では羽生棋聖が先手なら角換わりと予想します」

小林「森内竜王が先手なら?」

豊島「じゃあ横歩取りで」

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村田「なんだか、適当に言っていませんか」

小林「酔っ払っているんじゃないの?」

豊島「いや、僕はお酒を飲めないので酔っ払ってはいないのですが」

小林「豊島さんの師匠の桐山清澄先生(九段)も全然飲めないんですよね。遺伝ですね」

豊島「そうですね」

小林「で、何の話だっけ」

豊島「戦型予想ですね。角換わりか横歩取りを僕は予想します。その2つなら比較的得意な戦法ですので、明日14時からの解説会でもしやすいと思いますし、ぜひ来ていただけたらと思います」

村田「皆様ぜひお越しください」

小林「村田さんの予想は?」

村田「私は矢倉が好きなので、矢倉が見たいですね」

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(村田智穂女流二段)

小林「名人戦では矢倉もありましたよね。急戦形で香損するんだけど穴熊に組むという」

豊島「画期的な将棋でしたね」

小林「そういう矢倉を見たい?」

村田「がっぷりの矢倉も見たいですね。小林先生はいかがですか」

小林「九分九厘ないとは思うけど、振り飛車も見たいですね。森内竜王は名人戦で敗れたけど、『負けてなお強し』なんですよ。今回はギアチェンジで1日制の将棋を準備していると思うんですね。羽生棋聖は今回の名人戦では2日制で勝ちましたが、それまでは森内竜王に何度も2日制を跳ね返されているんですね。2日制は森内、1日制は羽生というイメージがありますが、明日は森内竜王のギアチェンジに注目したい。だから思いもよらない戦型が見られるんじゃないかと思うんです」

豊島「ないとも言い切れないですよね。挑戦者決定戦では森内竜王が向かい飛車を指しました」

小林「あれは驚きましたね。昨年末に森内さんが渡辺明竜王(当時)を破って竜王・名人となったわけですが、そこで敗れた渡辺・前竜王が王将戦では羽生棋聖とフルセットの末に防衛しました。その7局目の戦型、覚えていますか」

豊島「ゴキゲン中飛車です」

小林「そうでしたよね。居飛車党の渡辺さんが振り飛車を指したんですね」

豊島「驚きましたね。まさかこの大一番で、と思いました」

小林「その前にも指してはいるんだけど、ここは相居飛車になるんじゃないかと。そういった意味で明日の戦型は振り駒から始まります。後手側の対策ですね」

豊島「後手番のときにどうするかが、最近の将棋のポイントです」

小林「昔は序盤はすらすらと進んでいたんですよ。最近は3手目、4手目で考えることが増えてきました。お互いの対応によって将棋が大きく変化するのが現代将棋の特徴ですね。明日は序盤から注目してほしいですね」

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(何度も笑いが起きるトークショーだった)

前夜祭の模様紹介は以上です。明日の対局をお楽しみに。

(翔)

前夜祭(5)

第85期棋聖戦五番勝負の対局者にスイーツを提供するブールミッシュから、スイーツ紹介などあいさつがありました。

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下野友哉 株式会社ブールミッシュ取締役
「ブールミッシュは北海道から沖縄まで、百貨店を中心に展開されているフランス菓子のスイーツブランドでございます。将棋とは全然場が違うのではないかという話もあるのですが、もともと将棋とスイーツは似たところがあります。歴史をみてみると、フランス菓子は宮廷のエスタブリッシュメントから発展してまいりましたが、将棋のほうも御前将棋など、ときのエスタブリッシュメントの文化産業というところから始まったので、そういう点では似てるところがあるのかなと思っています。
今回スイーツブランドとして名乗り上げさせていただいたのは、ネット中継が盛んで特に将棋が人気コンテンツになっているからです。明日は月曜ですが、私も棋譜中継は常に観ておりまして、タイトル戦の中継となるとほとんど仕事していないというような状態になっているわけです。明日も私のような仕事に全然手がつかないような人がたくさん出てくるのかなと感じています。
明日は羽生棋聖も森内竜王も弊社のスイーツからおやつをお選びいただいてご提供しています。本日も先ほどご紹介いただきましたように、弊社のシェフが作ったオブジェを会場内に展示させていただいております。また、明日の大盤解説会では棋聖戦のためにオリジナルのパッケージを用意させていただきました。こちらも販売させていただく予定でございます。
今後これを機に、棋界とスイーツ業界という一見畑違いの業界ではあるのですが、ぜひスイーツ業界のほうからも棋界を盛り上げさせていただきたいと思っております」

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(ブールミッシュのパティシエ作、鳴門オレンジのゼリー。この前夜祭のためだけに開発された、オリジナルのデザート)

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(しばしの歓談ののち、両対局者は退場した)

(写真…翔、書き起こし…若葉)

前夜祭(4)

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(前夜祭の料理)

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樫本文昭・洲本ライオンズクラブ第一副会長による発声で乾杯が行われました。

(翔)

前夜祭(3)

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(ホテルのスタッフから花束贈呈)

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羽生善治棋聖
「本日はたくさんの方にご参加いただき、ありがとうございます。18年前、震災から1年経った後に淡路島対局が始まりました。私もその1996年のときに対局者として来ることができました。その後は来られない時期もあったのですが、今回で9回目の淡路での対局となります。毎回地元の皆さまに熱烈に歓迎していただいて嬉しく思いますし、長年に渡って尽力をいただいている皆さまに頭の下がる思いです。
季節としてはまだ梅雨入りしていませんが、今日は真夏のような暑さでした。明日からは皆さまに熱い戦いを見せることができたらと思っています。明日の午後からは大盤解説会が開催されるということですので、お知り合いの方もお誘い合わせの上参加していただければと思います。
今回はお菓子を選ぶということで、数多くタイトル戦を戦いましたが私もこれは初めてのことですので、私も非常に楽しみにしております。皆さまには大変お世話になります。どうぞよろしくお願いします」

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森内俊之竜王
「本日はこのような盛大な前夜祭を開催していただき、ありがとうございます。私は棋聖戦は10年ぶりの出場になりまして、淡路島を訪れるのもそれ以来となります。先ほどこちらのほうに到着して対局室の下見などもさせていただきましたが、非常に景色もよくて環境のよいところで非常に嬉しく思っています。
棋聖戦の本戦トーナメントを振り返ってみますと若手棋士との対局が続きまして、自分自身、棋士として長い間戦ってきたんだなということを改めて思いました。また、若い棋士と対局することですごく刺激になったような気がしています。いよいよ明日からタイトル戦が始まりますが、トーナメントで対戦したときのように若々しい気持ちを持って臨みたいと思います。
最後になりますが、主催の産経新聞社さま、そして地元の後援会の皆さまを始めとする全ての関係者の皆さまに御礼申し上げたいと思います。今日明日とどうぞよろしくお願いいたします」

(写真…翔、書き起こし…若葉)

前夜祭(2)

前夜祭は18時から行われました。日曜日ということもあり、例年以上の方が会場を訪れました。

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(両対局者ら、棋士が並ぶ)

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久米脩資・淡路島棋聖戦実行委員長
「今年の棋聖戦は羽生棋聖と森内竜王の対戦になりました。五番勝負の第1局ですが、明日の大一番を控えての前夜祭にこのようにたくさんの皆様にご出席をいただきありがとうございます。
5月の初めに開催のご連絡をいただいて準備に取りかかり、今日に至りました。各団体の皆さまに多大なるご支援をいただいて、この前夜祭を迎えています。棋聖戦をきっかけにして、淡路島にもっとたくさんの方が来ていただけるよう、何かお役に立てたらと思っています。
明日はこの会場で14時から大盤解説がありますので、ぜひ皆様にお越しいただけたらと思います。本日はありがとうございました」

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竹内通弘・洲本市長
「第85期の棋聖戦がこの地で行われますことを心から感謝申し上げます。棋聖戦が淡路で始まるきっかけとなったのは、阪神淡路大震災の後、被災地を復興させようという気持ちで立ち上げていただいたのだと聞いています。あれから20年経って当時の面影は確かになくなってきていますが、やっぱり淡路島にとりましては震災から立ち直り、がんばっていく姿勢を見せられるように取り組んでおります。
羽生さんと森内さんは小学生の頃から棋士を目指してがんばってこられて、30数年来のライバルだと聞いています。今回棋聖戦で対局されるお二人は日本全国で期待されておられますし、私自身も明日の勝負を期待しております。今日一日は淡路のおいしいものを食べていただいて、淡路の温泉にゆっくりつかって心身ともにリフレッシュしていただいて、明日の棋聖戦でがんばっていただきたいと思います」

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齋藤勉・産経新聞社専務取締役 大阪代表
「先ほど竹内市長から、阪神淡路大震災からの復興を祈念してというお話がありました。来年は震災から20年でございまして、今回は18回目の淡路での棋聖戦開催となります。非常に感慨深いものがあります。今年は棋聖戦にゆるキャラができたのかと思われるようなケーキが会場に置いてあります。ブールミッシュさんに作っていただきました。
今回は羽生棋聖と森内竜王の宿命のライバルの対決となりました。横綱同士の対決と言ってもいいでしょう。ちょっと古いですが、野球界でいうとONの対決と言ってもいいのではないかと思っています。お二人は生年月日や出身地、奨励会の入会年など共通点が多く、これまで数々の名勝負を繰り広げてこられたわけですが、棋聖戦での対決というのは初めてのことだそうです。明日の勝負はケーキのように甘くはありませんが、私自身も素人ながら手に汗握る名勝負を期待しております」

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谷川浩司・公益社団法人日本将棋連盟会長
「第85期棋聖戦五番勝負第1局の前夜祭にお越しいただきありがとうございます。また、この棋聖戦を50年以上に渡りまして主催をいただいております産経新聞社さま、並びに実行委員会のみなさまに厚く御礼を申し上げます。
対局者のお二人は名人戦に続いてまたタイトル戦で顔を合わせることとなりました。お二人がタイトル戦で戦うのは今回が16度目となります。そのうち名人戦が9回目ということで、お二人があまりに数多く名人戦で顔を合わせるものですから、4月に東京で名人戦第1局の前夜祭が行われたときには『もりうちはぶ』という6文字が俳句の季語になるのではないかという話をしました。今回はお二人のタイトル戦が春だけではない、ということを森内さんが証明されて、夏もお二人のタイトル戦が見られるようになりました。
羽生さんは名人を獲得され、四冠ということでますます充実されているわけですが、森内さんのほうも決勝トーナメントで若手を相手に貫録勝ちをして、順調に挑戦者として勝ち進んでこられました。お二人は2日制のタイトル戦が多いのですが、1日制はあまり顔合わせがないので、また新たなお二人の勝負を見られるのではと期待しております。
先ほど洲本市長から、棋聖戦がどうして淡路島で行われるようになったかというお話がありましたが、震災復興、そして被災地の発展には10年、20年、30年と長い時間をかけていろいろなことを続けていくことが大事なんだなと淡路島に来る度に感じます。
今回はフランスのお菓子で有名なブールミッシュさんにオフィシャルスイーツを提供していただけることになりました。先ほど対局室で検分がありまして、お二人とも対局の検分はすぐに終わったのですが、明日のおやつを何にするかで随分悩んでおられました。明日お二人が召し上がるスイーツはブールミッシュさんのご厚意で今日ご出席の皆さま方もお持ち帰りいただけるということですので、そちらも楽しみにしていただければとおもいます」

(写真…翔、書き起こし…若葉)

前夜祭(1)

前夜祭ではブールミッシュの専属パティシエ・中西昭生さんが作った特製ケーキが披露されました。

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(中西昭生さんと特製ケーキ)

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(中央のボール部分には歩兵型のクッキーが貼られている)

(翔)

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