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2014年6月 1日 (日)

前夜祭(2)

前夜祭は18時から行われました。日曜日ということもあり、例年以上の方が会場を訪れました。

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(両対局者ら、棋士が並ぶ)

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久米脩資・淡路島棋聖戦実行委員長
「今年の棋聖戦は羽生棋聖と森内竜王の対戦になりました。五番勝負の第1局ですが、明日の大一番を控えての前夜祭にこのようにたくさんの皆様にご出席をいただきありがとうございます。
5月の初めに開催のご連絡をいただいて準備に取りかかり、今日に至りました。各団体の皆さまに多大なるご支援をいただいて、この前夜祭を迎えています。棋聖戦をきっかけにして、淡路島にもっとたくさんの方が来ていただけるよう、何かお役に立てたらと思っています。
明日はこの会場で14時から大盤解説がありますので、ぜひ皆様にお越しいただけたらと思います。本日はありがとうございました」

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竹内通弘・洲本市長
「第85期の棋聖戦がこの地で行われますことを心から感謝申し上げます。棋聖戦が淡路で始まるきっかけとなったのは、阪神淡路大震災の後、被災地を復興させようという気持ちで立ち上げていただいたのだと聞いています。あれから20年経って当時の面影は確かになくなってきていますが、やっぱり淡路島にとりましては震災から立ち直り、がんばっていく姿勢を見せられるように取り組んでおります。
羽生さんと森内さんは小学生の頃から棋士を目指してがんばってこられて、30数年来のライバルだと聞いています。今回棋聖戦で対局されるお二人は日本全国で期待されておられますし、私自身も明日の勝負を期待しております。今日一日は淡路のおいしいものを食べていただいて、淡路の温泉にゆっくりつかって心身ともにリフレッシュしていただいて、明日の棋聖戦でがんばっていただきたいと思います」

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齋藤勉・産経新聞社専務取締役 大阪代表
「先ほど竹内市長から、阪神淡路大震災からの復興を祈念してというお話がありました。来年は震災から20年でございまして、今回は18回目の淡路での棋聖戦開催となります。非常に感慨深いものがあります。今年は棋聖戦にゆるキャラができたのかと思われるようなケーキが会場に置いてあります。ブールミッシュさんに作っていただきました。
今回は羽生棋聖と森内竜王の宿命のライバルの対決となりました。横綱同士の対決と言ってもいいでしょう。ちょっと古いですが、野球界でいうとONの対決と言ってもいいのではないかと思っています。お二人は生年月日や出身地、奨励会の入会年など共通点が多く、これまで数々の名勝負を繰り広げてこられたわけですが、棋聖戦での対決というのは初めてのことだそうです。明日の勝負はケーキのように甘くはありませんが、私自身も素人ながら手に汗握る名勝負を期待しております」

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谷川浩司・公益社団法人日本将棋連盟会長
「第85期棋聖戦五番勝負第1局の前夜祭にお越しいただきありがとうございます。また、この棋聖戦を50年以上に渡りまして主催をいただいております産経新聞社さま、並びに実行委員会のみなさまに厚く御礼を申し上げます。
対局者のお二人は名人戦に続いてまたタイトル戦で顔を合わせることとなりました。お二人がタイトル戦で戦うのは今回が16度目となります。そのうち名人戦が9回目ということで、お二人があまりに数多く名人戦で顔を合わせるものですから、4月に東京で名人戦第1局の前夜祭が行われたときには『もりうちはぶ』という6文字が俳句の季語になるのではないかという話をしました。今回はお二人のタイトル戦が春だけではない、ということを森内さんが証明されて、夏もお二人のタイトル戦が見られるようになりました。
羽生さんは名人を獲得され、四冠ということでますます充実されているわけですが、森内さんのほうも決勝トーナメントで若手を相手に貫録勝ちをして、順調に挑戦者として勝ち進んでこられました。お二人は2日制のタイトル戦が多いのですが、1日制はあまり顔合わせがないので、また新たなお二人の勝負を見られるのではと期待しております。
先ほど洲本市長から、棋聖戦がどうして淡路島で行われるようになったかというお話がありましたが、震災復興、そして被災地の発展には10年、20年、30年と長い時間をかけていろいろなことを続けていくことが大事なんだなと淡路島に来る度に感じます。
今回はフランスのお菓子で有名なブールミッシュさんにオフィシャルスイーツを提供していただけることになりました。先ほど対局室で検分がありまして、お二人とも対局の検分はすぐに終わったのですが、明日のおやつを何にするかで随分悩んでおられました。明日お二人が召し上がるスイーツはブールミッシュさんのご厚意で今日ご出席の皆さま方もお持ち帰りいただけるということですので、そちらも楽しみにしていただければとおもいます」

(写真…翔、書き起こし…若葉)

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