佐藤康九段に、昼食休憩明けからの展開を振り返ってもらった。「後手の森内竜王が攻めを呼び込みました。それに対して羽生棋聖は曲線的に攻めていきましたね。もっと直線的に攻める順もありました」
「△5五銀打(図)が森内流の強い手でしたね。ここは後手持ちだったのですが、今はよくわかりません。羽生棋聖も自信を持って指しているという感じはしないのですが……」
佐藤康九段は「控室の検討も当たりません」と難しい顔。ちょうど▲4五歩(図)が指されると、ニコニコ生放送の電話出演を終えた糸谷六段が「全然当たんないよー」と悲鳴を上げた。「読みの入った応酬が続いています」と佐藤康九段は話す。ただ、図で△4五同金のときに銀当たりの処置が難しい。▲4五歩に代えて単に▲3五銀と引いておく手はどうだったのか、と検討陣が意見を交わしている。
棋聖戦に協賛をいただいているブールミッシュ。現地に来ている林憲一営業マネジャーに話をうかがった。
――ブールミッシュについてご紹介をお願いします。
ブールミッシュは全国の百貨店を中心に出店しており、創業40年を過ぎました。社長の吉田菊次郎はフランスで修行してから、渋谷の路面店を開きました。そこで評判が立って徐々に大きくなっていくのですが、そのときの足がかりになったものが「シブースト」というケーキでした。現在は生菓子、焼き菓子の各種ギフトやお土産を手がけています。
――今回、棋聖戦限定パッケージになっているガトー・ボワイヤージュは、どのようなお菓子なのでしょうか。
マドレーヌ、フィナンシェ、ヌーベルガレットといった、フランス菓子の中でも定番の焼き菓子の詰め合わせになっています。歴史の古い、かつ日本にもなじみの深いもので、ブールミッシュでも人気の高いお菓子です。
――将棋のタイトル戦でのおやつ協賛は、どういった経緯で決まったのでしょう?
もともと取締役(下野友哉取締役)が将棋ファンでして、大盤解説会などで現地にいっていたんですね。そのときに、「形に残るお土産がない」と感じたことがきっかけでした。また、ニコニコ生放送では15時のおやつタイムがひとつのコンテンツとして確立されている。これらのことからヒントを得て、今回の協賛に至りました。
――今の季節の売れ筋商品や、おすすめの商品を教えてください。
今はお中元シーズンですので、売れ筋ですとギフトですね。今の季節ですと、森内竜王に召し上がっていただいた「果実めぐり」というゼリーや、今日注文された「マンゴの涼菓」など、水菓子の人気が高いですね。
ブールミッシュは銀座に本店を構え、創業者 吉田菊次郎がパリで研鑚した伝統的技法を基本に正統でありながら創作意欲を大切にした菓子作りを続けています。その味は、北海道から沖縄まで百貨店を中心に100を越える店舗でお求めできます。
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15時、対局室にブールミッシュ提供のおやつが運ばれた。羽生棋聖はガトー・アン・フレーズ、森内竜王はパート・ド・フリュイとヌガー・モンテリマール。
■ガトー・アン・フレーズ
苺と北海道産クリームのクレーム・シャンティーイたっぷりのショートケーキです。材料にこだわり、丁寧に作り上げている自身作です。ブールミッシュが大定番のイチゴのショートケーキを形にするとこうなります。
■パート・ド・フリュイとヌガー・モンテリマール
「パート・ド・フリュイ」と、ナッツ・ハチミツ・メレンゲを使った、南フランスの田舎町モンテリマールの銘菓「ヌガー・モンテリマール」です。「パート・ド・フリュイ」は、完熟フルーツのジューシーさを閉じ込めた果汁100%の、コンフィチュールをさらに煮詰めた究極のゼリーです。「ヌガー・モンテリマール」は、やわらかいヌガーとナッツのカリカリ感が絶妙なバランスです。 この「モンテリマール」を名乗るには全体量に対し、アーモンド28%以上、ピスタチオ2%以上、 ハチミツ25%以上と厳格に配合内容が規定されています。
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1階、大盤解説会会場前に人だかりができている。何かと思って近づくと、そこには第3回電王戦で活躍した「電王手くん」の姿が。並べていたのは▲豊島将之七段ー△YSS戦の棋譜。製作した株式会社デンソーウェーブは愛知県に本社を置いている。ホテルフォレスタに来ていた澤田洋祐主任に話を聞いた。
「ホテルフォレスタさんから広報にお話があり展示することになりました。電王戦が終わってから反響がすごかったですね。実は第1局から第5局まで(対局期間中)ずっと改良していて、一番安定していたのは第5局でした。今後は本社のギャラリーに展示して、お呼びがかかれば出ていく、ということになると思います」
(制御システム事業部 技術企画部 製品企画室の澤田洋祐主任)
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