2023年12月 5日 (火)

天童駅から東に30分ほど、道の駅天童温泉まで歩いてみました。

Dsc_6611(駅前からスタート)

Dsc_6613_2(街のあちこちで将棋と出会える)

Dsc_6618(電柱に詰将棋)

Dsc_6634(歩道に詰将棋)

Dsc_6638(マンホールに将棋駒)

Dsc_6731(猫にも出会える)

20231205_054図で里見女流王座が30分ほど考えています。先手は6七の銀取りが受けづらい状況です。▲5六銀は△5八歩から△5九歩成の攻めが速く、▲5八銀は△6五飛成で先手の攻めが切れそうです。木村九段は「後手が少しいいように思います」と話しています。時間も里見女流王座が多く使っています。

Dsc_8677(再開時の様子)

天童ホテルは1911年に「小関館」として創業。80年に「天童ホテル」となり、いまに至ります。山形牛や県産のブランド米「つや姫」など山形の食材を使用した料理と天童温泉の湯が魅力の宿です。ここ数年で客室や館内施設のリニューアルも進められました。
天童ホテルでは、棋士のタイトル戦が数多く開催されてきました。直近では2020年の第78期名人戦があります。女流棋戦では初めて。里見女流王座と加藤女流四段は2014年、市内の別ホテルでタイトル戦を指したことがあります(第7期マイナビ女子オープン五番勝負第3局、加藤勝ち)。

【天童ホテル】
https://www.tendohotel.co.jp/

Dsc_6713(ホテル外観)

Dsc_6685(ロビー)

Dsc_6689(将棋の駒や同ホテルで指されたタイトル戦の写真、封じ手などが展示されている)

Dsc_6705(珍しい書体の駒も多い)

天童市は山形県東部の都市。南側は山形市と接しています。東の奥羽山脈を超えると宮城県仙台市です。特産品はサクランボやラ・フランス、そして将棋の駒。駒の生産は江戸時代の旧天童藩士の内職が始まりといわれています。市内には将棋駒をあしらったさまざまなモニュメントがあり、春には舞鶴山で人間将棋も指されます。将棋×サッカーコラボイベントや各種将棋大会も開催しています。

【天童市】
https://www.city.tendo.yamagata.jp/

Dsc_6610(JR天童駅)

Dsc_6600(駅構内にて)

Dsc_8719(対局再開、里見女流王座は指をならしてから)

Dsc_8740(▲4三金を着手。攻めの司令塔になりそうな駒だ)

Dsc_8745(そして加藤女流四段が考える)

20231205_048

図の局面で里見女流王座が18分使って昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は☗里見1時間11分、☖加藤31分。里見女流王座の昼食は温かい天婦羅そば、天使のプリン。加藤女流四段は山形牛ビーフシチュー、フルーツ盛り合わせ。休憩時間は12時から1時間です。

Dsc_8592(里見女流王座の昼食)

Dsc_8609 

Dsc_8576(加藤女流四段の昼食)

Dsc_8560 

Dsc_8572

20231205_0381図は▲5五歩△同歩▲同飛に△4五歩と後手が反発した局面。以下▲5九飛は△4六歩で先手が少しつまらないでしょうか。実戦は1図から▲5三飛成△同金▲4五桂△4四角▲5三桂成△同角▲6五歩(2図)と先手が踏み込み、▲金銀△飛車桂の交換になりました。あまり見かけない変化です。

20231205_0452図以下の展望ですが、先手は手持ちの金銀と盤上の角を使い、▲5四歩との組み合わせで食いつきを目指すことになりそうです。後手は相手の面倒を見つつ、飛車を生かして戦います。後手の攻めがすぐに届くわけではありませんが、先手もあまりゆっくり攻めるわけにはいきません。穴熊は堅さだけではなく、相手の攻めから遠い、という長所があります。

Dsc_8309(初手▲5六歩)

Dsc_8311(加藤女流四段は序盤から指し手が早かった)

Dsc_8322

現地では指導対局が行われています。みなさん、タブレットで記録をとったり、昔ながらの棋譜ノートを使ったりとさまざまでした。

Dsc_8527(小山怜四段は2面で指導)

Dsc_8473(中村真女流四段)

Dsc_8498(野原女流初段)