2015年6月30日 (火)

感想戦は17時近くまで、およそ1時間行われました。いくつか先手が互角に戦う変化がありましたが、一局を通しては後手が指しやすい流れだったようです。

Img_8831アマ時代も含めて初の本戦出場を果たした中澤女流1級。

Img_8838今回は若い力に屈した千葉女流四段。

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【中澤女流1級インタビュー】

―― 後手番での相居飛車はプロ入り後は初でしたね。対振り飛車が多かったわけですが、相居飛車とどちらが好みですか。

「相居飛車でも対振り飛車でも、今日の将棋のように攻める展開になるのが好きですね」

――対局を振り返っていただいて、まずは序盤の作戦について。相手の速攻を四間飛車で止める展開は予定の作戦ですか。

「はい。穴熊にも組ませるつもりでした。組んでから手が難しいと思いましたので」

――先手が打開を目指して▲5七角(43手目)と打った瞬間に鋭く△4六歩と突き捨てて開戦しました。このあたりはいかがでしたか。

「角を手放してくれたら△4六歩を突こうと思っていました。角を打ってくれなくても突くことを考えていたので、本譜は狙っていたタイミングで突くことができてまずまずだったと思います」

――形勢の良さを感じたのはどのあたりでしたか。

「最初は△9六香(80手目)と走ったところで自信があるつもりだったのですが、強く▲3五銀とされて、攻め切らないといけないので焦りました。本当に自信を持てたのは△8八角(92手目)と打ったところです」

――初の本戦出場ですね。意気込みを聴かせてください。

「相手が中井広恵女流六段に決まっているのですが、過去に2回対戦して、終盤でひっくり返されて負けています。今回はそうならないよう、序盤の作戦からしっかり立てて臨みたいです。中井先生は憧れの大先輩なのですが、今回は勝ちにいきます」

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▲熊倉-△本田戦は後手持ちとの声が多かった昼食休憩頃から熊倉女流初段が巧みにいやみを付けつつの攻めで局面が複雑になってきました。後手は△5七歩成~△4九馬~△5九馬を間に合わせることができれば勝ちになりそうですが、先手からも▲6三飛成~▲2二角や▲7二歩成などの攻めがあり、あやの多い局面です。

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感想戦は14時50分頃まで行われました。

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感想戦後、渡部女流初段にお話を伺いました。

――本局を振り返られていかがでしょうか。

渡部 25手目の▲6七銀では▲3五歩が多いですが、今日はこの形になれば銀を上がってみたいと思っていました。はっきり覚えているわけではないのですが、39手目▲4六歩くらいまでは前例があったような気がします。

――優勢を意識されたのはどの辺りでしょう。

渡部 63手目▲4二とと入ったところです。一直線の変化(▲4二と以下△5四飛▲4三銀△3七歩成▲5四銀成△4八と▲6三成銀)が勝ちなのでよくなったかなと。

――本戦の抱負をお願いいたします。

渡部 目の前にある一局を集中して頑張りたいと思います。

――ありがとうございました。

C_2▲熊倉-△本田戦は昼食休憩明けから駒が当たり続けています。急な流れの中、熊倉女流初段がじっと▲5九銀と引き、14時を迎えました。後手の攻めが切れることはなく、先手がそれのスピードに合わせて攻め合えるか。できなければそのまま終わりかねません。

Image_25(熊倉女流初段は攻め合い続けられるか)

Image_28(本田女流三段は攻めか受けかの二択が多くなりそうだ)

※この写真の撮影には、PENTAX K-30 を使用しております。

Joryu_ouza20150630020144図は昼食開けから3手進んだ局面。先手が仕掛けを目指した▲5七角を放った瞬間に、中澤女流1級が機先を制するように鋭く焦点の突き捨てを入れました。まさに筋といった雰囲気で、▲4六同歩には△4七角、▲4六同銀には△2七角、▲4六同角には△6六歩▲同歩△4九角などの狙いが見えます。この焦点の突き捨てでいよいよ中盤戦に突入です。

Imgp2839鋭い突き捨てで開戦した中澤女流1級。

※この記事の写真はPENTAX K-30で撮影しました。

Imgp2836先に戻っていたのは中澤女流1級。

Imgp2843千葉女流四段は56分頃着座した。

Imgp2850対局再開が告げられると、すぐに△6五歩を着手。

Imgp2853それを見た千葉女流四段が前傾姿勢を強めた。

Imgp2854午後の戦いが始まった。本格的な開戦は間もなくだ。

※この記事の写真はPENTAX K-30で撮影しました。