清水女流六段、押し切る 図の▲7二とを見て中井女流六段が投了を告げた。後手は先手玉に迫るには戦力不足で、先手の攻めも厳しく攻防ともに見込みがない。終局時刻は15時55分。消費時間は▲清水2時間8分、△中井2時間21分。後手の仕掛けを厳しくとがめた清水女流六段は築いたリードを広げ、そのまま押し切って勝利。見事な指し回しでベスト4進出を決めた。 (文)
清水女流六段優勢 図は△4四角に清水女流六段が▲8三とと寄った局面。次に▲7二とと入る手が非常に厳しい。「△7七角成でしょう。△7七角成に▲7二ともありますが、▲同金△同馬に▲7二とでしょうね。これは先手が優勢です」と加藤九段。 9筋から逆襲する秀逸な構想を見せた清水女流六段。優勢な局面を築きあげた。
後手 香得だが △9八角成として後手が香得だが▲7四歩が厳しい攻めだ。記録机の中井女流六段側に白い紙が出ている。残り時間が1時間を切った。しばらくして▲7四歩が着手された。 ▲7四歩に中井女流六段はいかなる反撃を準備しているのか。
清水女流六段少考 図の△8六歩に清水女流六段は25分ほど手を止めている。▲同歩△同飛▲8七歩に△7六飛は▲7四歩と打つ手がある。歩得で9筋に作ったと金が光り、清水女流六段が指しやすい局面といえるだろう。 念には念を入れ慎重に指し進める清水女流六段。
対局再開(清水女流六段) 12時55分頃には対局室に戻っていた清水女流六段。盤面を見つめ何を思う。 再開して3分ほど清水女流六段の手が動き▲9四歩。「やっていらっしゃい」の一着だ。 ▲9四歩が着手された直後の盤面。