将棋会館の近くにある鳩森神社には、古くからこの地にあり、東京都の指定有形民俗文化財に認定されている富士塚がある。
富士塚とは、富士山を模して造られた人口の山や塚のことで、富士信仰が盛んになった江戸時代には多く造られた遺講だ。
様々な形式なものがあるが、鳩森神社の富士塚は円墳形に土を盛り上げて作られており、富士山の溶岩が頂上近くに配置されている。
寛政元年(1789年)の築造と言われ、東京都内に現存する富士塚では最も古いという。江戸中期以降、広く庶民の間で信仰されていたという富士信仰のあり方を理解する上で貴重な遺講だろう。
長い歴史を持つ将棋を守るかのように、今も残る鳩森神社の歴史ある富士塚。
将棋会館を訪れた際には、鳩森神社の富士塚を訪れてみるのもよいかもしれない。
(富士塚の入口)