（終局後、ハキハキとした口調で感想戦を行う両対局者）
勝った中村女流三段は２回戦で甲斐智美倉敷藤花－岩根忍女流二段戦の勝者と戦う。
感想戦後、中村女流三段にお話を伺いました。
―― 本局を振り返ってみていかがでしたか。
中村 渡部さんとは何局か公式戦で指していて粘り強いのは知っていたので、最後まで気が抜けませんでした。▲６三歩成（45手目）でと金を作った辺りは成算があって踏み込んだのですが、実際は大変だったのかもしれません。
―― △４九飛成（84手目）では単に△５九桂成とされると難しかったようですね。
中村 ７七の銀を取られるものだとばかり錯覚していて。単に桂を成られていたら悪かったと思います。
―― 勝ちになったと思った局面は。
中村 入玉模様になって捕まりにくくなって勝ちになったかなと。
―― 相手は決まっていませんが次戦以降の抱負をお願いします。
中村 強敵ぞろいですが、しっかり勉強して上を目指したいと思います。
リコー杯女流王座戦、次回の中継は7月24日（金）甲斐智美倉敷藤花－岩根忍女流二段戦です。どうぞお楽しみに。ご観戦ありがとうございました。
179手まで中村女流三段が制し、２回戦進出を決めた。終局時刻は17時54分。消費時間は、▲中村２時間36分、△渡部２時間59分。
感想戦終了後、西山奨励会二段にお話を伺いました。
――本局の総括をしてください。
西山 対局相手について事前に調べて、予想通りの作戦になりました。簡単なことなんですけど、（24手目）△４五歩と突いて矢倉を防ぐというのが作戦で、（52手目）△１六香と走ったところではうまくいったと思いました。
ただ59手目ですか。▲３四角と打った手がいい手で、二択で間違えてしまいました。ここでは△１九飛成～△２八香がありました。その後、（66、67手目）△６六香▲６七香に△１七桂不成の予定だったのですが、ここでも誤算がありました。△１七桂不成では放置して香を取られて悪いです。甘いところがあったのが反省点です。
――次局は中井広恵女流六段との対局です。抱負をお願いします。
中井先生とは初めての対局で、小学生の時から棋譜を見てあこがれてきた先生ですので、対局できるのが楽しみです。
▲小野アマ－△西山戦は西山奨励会二段の勝ちとなりました。終局時刻は15時２分。消費時間は▲小野アマ２時間12分、△西山１時間12分。西山奨励会二段がベスト８進出となりました。
▲小野アマ－△西山戦は後手が優勢を拡大しているようです。先手も必死の防戦を続けていますが、もうしばらく後手の攻め番が続くことになりそうです。
（対局再開後の一手。△２四歩と突いて桂を受けた）
（小野アマは考慮を続けた）
12時10分、この局面で西山奨励会二段が11分使って昼食休憩に入りました。消費時間は、▲小野アマ１時間11分、△西山33分。対局は13時から再開されます。
（昼食休憩時の盤面）
（中継用のタブレット端末と同時に棋譜も書いている）
△６一歩に中村女流三段が５分使って昼食休憩に入った。
消費時間は▲中村女流三段47分、△渡部女流初段58分。対局者13時に再開される。
（△６一歩の局面で昼食休憩）
（休憩中の銀沙。手前が▲小野アマ－△西山奨励会二段戦。奥が▲中村真女流三段－△渡部女流初段戦）
