2018年9月10日 (月)

【第8期リコー杯女流王座戦五番勝負 日程】
第1局 10月23日(火) 岐阜県岐阜市「十八楼」
第2局 11月8日(木) 高知県高知市「ザ クラウンパレス新阪急高知」
第3局 11月21日(水) 静岡県静岡市「浮月楼」
第4局 12月7日(金) 東京都渋谷区「将棋会館」
第5局 12月17日(月) 東京都渋谷区「将棋会館」

以上で本局の中継を終わります。ご観戦ありがとうございました。
五番勝負も当サイトで中継いたします。引き続きよろしくお願いいたします。

19時から、里見香奈女流王座と挑戦者の清水市代女流六段による記者会見が行われました。

Imgp0254 (日本将棋連盟常務理事の鈴木大介九段も同席)

Imgp0257_2(まず初めに鈴木常務理事から今期全体についてのコメントがあった)

鈴木 今期は藤井奈々女流2級や和田あき女流初段など、若手が本戦に入ったのが特徴として挙げられます。その中で挑戦者決定戦に勝ち上がったのが、本年度の勝率1位と2位を争う、清水女流六段と伊藤女流二段でした。本日の対局は、伊藤さんの得意とする矢倉に対して、清水さんが三手角という比較的珍しい作戦を採用されました。伊藤さんは入玉含みの玉頭戦を得意にされていますから、その点も意識した選択ではなかったかと思います。清水さんのペースで進み、伊藤さんも追い込みましたが、清水さんが見事に寄せきって勝利をつかみました。五番勝負は里見女流王座と清水女流六段で争われます。里見さんは女流棋界を牽引している最強のチャンピオンです。里見さんの武器である中飛車戦法に対して、清水さんがどのような準備をしていくかがポイントになると思います。熱戦が繰り広げられると思いますので、皆さまも応援のほどよろしくお願いいたします。

Imgp02641(続いて清水女流六段が意気込みを述べる)

清水 ほんの1時間前まで、まさか自分がこの場に座っているとは思っていませんでした。いまは日本将棋連盟の常務理事として、24時間、365日、務めております。最近は、里見さんのお世話係という感じでタイトル戦に随行しておりましたので、里見さんとタイトル戦を戦えるのは夢のようです。いい将棋を指せるよう、精一杯、努めたいと思います。私が里見さんに唯一まさるとすれば、それはこれまで積み重ねてきた経験だと思います。それを生かせるように準備したいと思います。

Imgp02711(里見女流王座)

里見 清水さんはゆったりとした、余裕のある将棋という印象があります。清水さんとのタイトル戦をすごく楽しみにしています。いつも気さくに声をかけていただくなど、とてもお世話になっている先輩ですけど、番勝負では自分のペースで、しっかりと力を出せるように頑張りたいと思います。

Imgp0293(質疑応答の時間が取られた)

◇清水女流六段への質疑と応答

――今期好調の理由は?

清水 自分でも理由はよく分かりません。ただ、いままでとは対局に臨むときの集中力が違うと感じます。(今回のリコー杯女流王座戦は)自分の本来の使命ですとか、将棋とは何かということを、思い出させてくれた棋戦でした。

――里見女流王座の印象は?

清水 里見さんと盤を挟むのは久しぶりですが、彼女の将棋はすべて見ていました。満足することなくチャレンジし、進化し続けている里見さんを尊敬しております。また、将棋界としても大事にしていかなければならない宝だと思っています。

――女流タイトル戦登場の史上最年長記録達成(49歳8ヵ月)についての感想をお願いします。

清水 リコー杯女流王座戦はネットでも中継されていまして、1局進むごとに同年代の方から「励みになる」「勇気づけられる」というお声もいただきます。自分の年齢で活躍することが誰かの励みになるのはうれしく思っています。

――タイトル獲得からは8年ほど遠ざかっています。

清水 タイトルとは、望めば手にできるものではありません。いろいろな要素がすべてあわさり、充実した状態で初めて手にできるものですから、無心で臨みたいと思います。

――公務で忙しい中、将棋にかける時間をどのように確保していますか?

清水 理事になる前は、対局のためにすべての時間を使っていました。理事になってからは、まったく時間を取れていないのが現実です。ただ、逆に雑念もなくなり、まっさらな気持ちで対局に臨めていますし、作戦に迷いもなくなりました。常に新鮮な気持ちで局面をとらえることができています。

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◇里見女流王座への質疑と応答

――清水女流六段の印象は?

里見 小さいころから憧れている存在で、お忙しい中で勝ち上がられてきたというのは本当に尊敬しています。そういった先輩と番勝負を戦えることは本当にうれしいことですし、何かにチャレンジしていくことを対局を通じて皆さまにお届けできればと思います。自分の力を出しきれる状態で挑みたいです。

Imgp0326 (最後は花束を手に記念撮影)

Imgp0194 (勝った清水女流六段。49歳8ヶ月での挑戦は、女流棋戦の歴史上で最年長の記録となる)

Imgp0199(敗れた伊藤女流二段)

Imgp0204 (主催者インタビューの様子)

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◇清水女流六段の談話

――今日の将棋を振り返っていただけますか。

清水 手将棋になって、一手一手の価値の判断がすごく難しかったです。それが序盤からずっと、終盤まで続いて、形勢判断がよく分かりませんでした。手探り状態で指している感じがありましたので、そういう意味では精神的に苦しい将棋でもありましたね。

――挑戦権獲得となりました。番勝負に向けての意気込みをお願いします。

清水 まさか挑戦者になれるとは思っていなかったので、いまはちょっと何もいえないです。すみません。

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――今日の将棋を振り返っていただけますか。

伊藤 序盤の動きはあまり考えていなくて、ずっと自信がないと思いながら指していました。最後は一瞬だけチャンスがきた感じもあって、△5六と(108手目)と引かれた辺りは何かありそうな気がしたんですけど、ちょっと分からなかったですね。