2022年7月14日 (木)

2人の対戦成績は丸山九段3勝、広瀬八段7勝と広瀬八段がリードしています。竜王戦での対戦は今回が初めて。丸山九段は1組ランキング戦で久保利明九段、羽生善治九段に勝ち、永瀬拓矢王座に敗れて出場者決定戦に回りました。八代弥七段に勝って1組3位で決勝トーナメントに臨んでいます。広瀬八段は2組ランキング戦で藤井猛九段、三枚堂達也七段、都成竜馬七段、森内俊之九段を破って優勝。決勝トーナメント出場を決めました。

丸山九段は1組優勝5回、挑戦者決定三番勝負進出6回、竜王挑戦3回の実績がありますが、竜王戴冠には届いていません。広瀬八段は第31期に竜王初挑戦で羽生善治竜王(当時)を破り、栄冠を手にしました。

再開前、先に戻ってきたのは広瀬八段。定刻の12時40分を少し過ぎて丸山九段が戻りました。丸山九段は眼鏡をかけると、大きな扇子をふとももの上に立てて頬杖をつきます。集中するときのしぐさが見られました。2人とも朝に比べて表情の険しさが増している印象を受けます。

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12時、丸山九段が18分使って昼食休憩に入りました。消費時間は▲丸山九段1時間5分、△広瀬八段22分。昼食注文は丸山九段がレバニラ炒めとライス中(紫金飯店)、広瀬八段が豚生姜焼き弁当(鳩やぐら)。対局は12時40分に再開されます。

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先手番の丸山九段が得意の角換わりを目指し、広瀬八段が受けて立ちました。本局、△5四銀(42手目)の局面は最新のテーマ図で、先手は▲4五桂か▲6七銀かの分岐点です。いきなり攻めかかる▲4五桂は激しく、藤井聡太竜王が最近のタイトル戦でも指している形になります。本譜は丸山九段が▲6七銀を選び、△5五銀▲3五歩△同歩▲5六銀(47手目)と進みました。

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相手の動きを利用するように、一度引いた銀をぶつけるのが面白い味です。丸山九段も広瀬八段も先手を持って経験がある形で、両者の深い研究が見られそうです。

本局の観戦記は小暮克洋さんが担当します。今日の読売新聞朝刊に掲載されている観戦記は、4組ランキング戦決勝の中村修九段ー大橋貴洸六段戦。勝負どころの判断で明暗が分かれた場面が描かれています。こちらは飯島栄治八段が執筆しました。

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