2020年7月27日 (月)

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梶浦六段が▲7七桂(83手目)と跳ねて後手玉の寄せをうかがうと、佐藤九段は長考して△6九と▲同角△7六桂▲同金△5七成銀(88手目)と踏み込みました。

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自玉に危険が迫っている中、駒を渡して寄せ合いを挑むのは驚きの順です。これで後手の勝ち筋に入っているなら、まさに紙一重の見切りといえるでしょう。

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(大胆な順を決断した佐藤九段。その先は勝利につながっているのか。写真は昼食休憩明けの表情)

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猛烈な攻め合いから、梶浦六段が先に王手がかかる形に持ち込みました。と金で攻められて駒の損得がなくなる見込みなので、駒の働きが総じてあまりよくない先手としては、ここでどこまで後手玉を追い込めるかの勝負どころ。佐藤九段は攻めをしのいで反撃の機会を得たいところです。

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(猛攻に出る梶浦六段。写真は昼食休憩明け)

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夕食休憩前の流れからそのままに、激しい攻め合いに突入しています。両取りの▲3二銀(61手目)が痛打に見えますが、△8一飛▲4三銀不成に△3八銀と後手も反撃。部分的には金損の取り引きですが、と金が大きな攻め駒です。横からの攻めになると先手玉は当たりが強く、一方で後手の銀冠が遠い点が自慢になります。先手としては端の位を生かしたいところ。互いに正確な速度計算が求められます。

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(佐藤九段は金損ながらと金を生かした着実な攻めで先手玉の攻略を目指す。写真は昼食休憩明けのもの)

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18時、梶浦六段が20分使って夕食休憩に入りました。消費時間は▲梶浦六段3時間41分、△佐藤九段3時間10分。夕食の注文は佐藤九段がうな丼セット(ふじもと)、梶浦六段がビーフストロガノフ(Le Carre)。対局は18時40分に再開されます。

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