渋い手 図は82手目△3二金まで。佐藤天九段は2二にいた金を渋く玉に近づけました。21時を過ぎていますが、まだ歩以外の駒が交換になっていません。双方、残り時間は30分程度。ジリジリとした根比べの様相です。途中は、横歩を取って高見七段が1歩得でしたが、現在は後手の佐藤天九段が歩得かつ持ち歩を5枚も持っています。実戦は高見七段が▲2六飛と力をためました。 (朝、気を高める佐藤天彦九段)
潜り込む 図は66手目△7五飛まで。佐藤天九段の飛車が8五から7五へ狭い位置に潜り込みました。△7六歩や△8五桂を狙っています。代えて△8一飛のように飛車を引くと、先手は▲5五歩と飛車の横利きを通す手がありました。 (19時前の将棋会館。東京の雨は午後にやんだ)
夕食休憩 図の59手目▲1六飛の局面で佐藤天九段が20分使って夕食休憩に入りました。消費時間は▲高見3時間16分、△佐藤天3時間30分。対局は18時40分再開です。夕食の注文は、高見七段が「ヒレカツ定食、味噌汁」(ふじもと)、佐藤天九段は「にぎり特上(玉子をしめさばに変更)」(千寿司)です。
双方の主張 図は57手目▲8八角の局面。先手はいったん角を9七に出ましたが、端攻めの懸念が生じたため、元の位置に戻しました。互いに駒がいったりきたりして、理想形を求めて難しい序盤戦です。先手は歩得ながら、手損や大駒が使いにくいマイナスもあります。双方に主張がある進行です。実戦は佐藤天九段が長考の末に△7六歩と動いていきました。 (高見七段)