2020年8月12日 (水)

20200812_90_2上図は成香取りに△2四角と打った局面で、次は△5七角成に▲同銀なら△2九金以下の詰み。絶妙手かに見えましたが、そこで▲6七金と竜に当て返す手がありました。以下、下図まで進んでいます。後手の大駒4枚のうち2枚が先手に渡り、ヨリが戻ったかもしれません。残り時間は▲久保32分、△丸山4分です。

20200812_100Kubo09_2 (久保九段は再び流れを引き戻したか)

20200812_78上図の△5四銀が強靭な受け。以下、▲3三成香△5五銀▲4三角成△同金▲同成香と久保九段は猛攻しましたが、△5一桂▲3三成香△6四角まで進むと先手の攻めもだいぶ細くなってきた印象です。先手は放置して△4四銀の王手成香取りを喫するわけにはいきません。

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Maruyama08 (朝の丸山九段。頑強な受けが功を奏しつつあるのか)

20200812_73図は香に当てる△1三桂に▲5五馬と引いたところ。△7九竜などと逃げると▲2一角△3一玉▲2三香成(変化図)の順がうるさいようです。

Ryuou202008120101_77対して(1)△2一玉と角を取るのは▲3三成香が▲2二成香までの詰めろで、△3一玉に▲5一銀の狙いができます。(2)△4一桂には▲1二成香と食いつけば振りほどけません。(3)△4四歩も▲6五角成と角に逃げられてしまいます。

Kubo08 (攻勢を取る久保九段。このまま攻めきるのか)

20200812_59_2夕食休憩前、久保九段は上図のとおり、▲2五桂と跳ね出しました。△2五同桂なら▲1一角成と、香を取り返しながら相手玉の近くに馬を作って先手は申し分ありません。丸山九段は△2四銀と立ち、夕食休憩以後、▲3三桂成△同銀▲6三歩成△同金▲8四桂(下図)と進みました。手順中の▲6三歩成は角筋を通しながら後手陣を乱し、△6三同竜であれば先手玉への攻め味が乏しくなってしまいます。

20200812_65本譜▲8四桂はソッポに駒を投資していますが、金が6三に上ずったところで飛車を手にすれば一段目に下ろす手が厳しく、例えば(1)△6二飛と飛車を逃げれば▲9一角成で香を取れます。▲6九香の狙いも生じ、以下は△9八竜▲8一馬の進行が無難でしょう。しかし、そこで後手の指す手が難しそうです。(2)△5二飛として、同様に▲9一角成△9八竜▲8一馬にもう1手使って金取りを受けるほうが手堅いかもしれません。

Maruyama07 (丸山九段は飛車取りにどのように対処するのか)

Yuu1 (夕食休憩時の盤面)

Ue10 (夕食休憩時の御上段の間)

Yuu3 (先手玉は美濃に収まっている。源兵衛清安書)

Yuu4 (後手の王将からは児玉龍兒師作と分かる)

Yuu5 (丸山九段のお盆周り)

Yuu6 (久保九段のお盆。昼と比べて互いに飲み物が増えている)