カテゴリ「第35期竜王戦決勝トーナメント」の記事 Feed

2022年8月 5日 (金)

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対局再開後、後手の佐藤九段が△9四歩▲同歩△7五歩と仕掛けていきました。▲7五同歩なら、△4四角と据えて次の△7六歩を見せるつもりでしょう。持ち歩を生かした動きといえます。△4四角以下(1)▲9八玉は、△9四香▲9七歩△9一飛で後手好調。(2)▲7九玉も、△7六歩▲8八銀△6六歩で後手が攻勢を続けられそうです。広瀬八段はどう応じるでしょうか。

Dsc_38201 (佐藤九段)

Dsc_39001 (広瀬八段は、再開5分前には戻っていた)

Dsc_39061 (フェイシャルペーパーで目の周りを拭きつつ、盤に向かう)

Dsc_39161 (佐藤九段は、再開直後に戻ってきた)

Dsc_39251 (着座後、しばらくして上着を脱ぐ)

Dsc_39311(手番の佐藤九段だが、すぐには指さなかった)

Dsc_38981

Dsc_38941 (先手の広瀬八段の側から見た盤面。後手が4筋の歩を切り、先手が▲4七歩と打つ展開になった。同一の前例は、もうない)

Dsc_38951 (手番の後手としては、持ち歩を生かす順を考えたいところか)

Dsc_38911 (佐藤九段の席周り。飲み物は水とキャラメルラテだ)

Dsc_38931 (広瀬八段の席周り。脇息にハンカチをのせている)

20220805d▲3八金(図)に対して佐藤九段が8分使ったところで正午になり、昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲広瀬54分、△佐藤23分。昼食の注文は、ともに「豚生姜焼き弁当」(鳩やぐら)です。対局は12時40分に再開されます。

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図は11時30分頃の局面です。40手目の△6五銀でいったん前例がなくなりましたが、ここでは昨年に指された第42回将棋日本シリーズJTプロ公式戦準決勝、▲藤井聡太三冠-△永瀬拓矢王座戦(肩書は対局当時)に合流しています。そちらは以下、▲5六歩△9二香▲6九玉△6五桂で戦いに入りました。△8一飛に対して、広瀬八段はまとまった時間を使って考慮中です。

Dsc_37761 (広瀬八段。前例からの手の変え方を模索しているのだろうか)

20220805a上図は10時45分過ぎの局面です。角換わり相腰掛け銀の将棋になりました。どちらも長くは手を止めることなく指し進めています。▲4五歩の局面の前例は、先々月に指された第93期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第2局、▲永瀬拓矢王座-△藤井聡太棋聖戦だけ。そちらは以下△8六歩▲同銀△6五銀という進行でしたが、佐藤九段は8筋の突き捨てを保留して単に△6五銀(下図)とぶつけました。

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Dsc_37661 (広瀬八段。3八金型から4筋の位を取るという前例の少ない指し方を採用した)

Dsc_38261 (対する佐藤九段も研究済みか、わずかな考慮時間で前例を離れる手を指した)

対局は定刻通りの10時に開始されました。まずは開始前の様子をお届けします。

Dsc_37541 (広瀬八段は、9時40分より少し前に姿を見せた)

Dsc_37921 (佐藤九段は、9時50分頃に入室。読売新聞の観戦記担当は、高野秀行六段)

Dsc_37991 (佐藤天彦九段)

Dsc_38061 (広瀬章人八段)

Dsc_38111 (9時55分、佐藤九段の振り歩先で振り駒。と金が3枚出て、広瀬八段が先手になった)

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藤井聡太竜王への挑戦権を争う第35期竜王戦決勝トーナメントは、いよいよ佳境を迎えています。8月5日(金)は、準決勝の2局目、佐藤天彦九段(1組2位)-広瀬章人八段(2組優勝)戦が行われます。過去の対戦成績は佐藤九段9勝、広瀬八段8勝です。本局の勝者は、山崎隆之八段(1組4位)と挑戦者決定三番勝負を戦うことになります。対局は東京・将棋会館「高雄」で10時開始。持ち時間は各5時間。先後は振り駒によって決定されます。
本局の中継は、将棋連盟ライブ中継の棋譜コメントを生姜、ブログを睡蓮が担当いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

【竜王戦 : 読売新聞オンライン】
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2022年8月 1日 (月)