カテゴリ「第34期竜王戦決勝トーナメント」の記事 Feed

2021年8月 6日 (金)

2021080654藤井王位・棋聖は居玉を続けています。15時頃、30分以上考えて飛車を浮いた局面です。次の狙いは△6六歩~△2五飛です。上図から▲3八金△6六歩▲同歩△2五飛▲2七歩△4五飛(変化図)が一例。先手は銀取りを受けづらく、後手が指しやすくなります。
2021080660Img_20210805_142551(別日に撮影した淀川。1時間ほど前の大阪は雨が降っていたが、現在は止んで晴れ間が見える)

今月の1日に『令和3年版将棋年鑑2021』と、将棋世界9月号が発売されました。どちらも、関西将棋会館1階の売店にて、お買い求めいただけます。

Img_2347(将棋年鑑は棋譜がたくさん掲載されており、将棋界の1年の動向や将棋の傾向がわかる。八代竜王が誕生する場合、表紙の渡辺明名人、藤井王位・棋聖、永瀬拓矢王座、豊島将之竜王の全員を破ることになる)
Img_2346(将棋世界9月号は藤井王位・棋聖の活躍を特集する記事が読める)

Img_2401(関西将棋会館1階の売店。書籍のほか、扇子などグッズも販売している)

公式戦の対戦成績は藤井王位・棋聖の2勝0敗です。
手数や戦型などは以下のとおり。

2018年7月28日 第49期新人王戦本戦▲八代-△藤井総(角換わり腰掛け銀、132手で後手勝ち)
2021年4月16日 第34期竜王戦ランキング戦2組▲藤井聡-△八代(矢倉、107手で先手勝ち)
Img_2390(八代七段は対藤井王位・棋聖戦初勝利を目指す)

Img_2262(本局は御上段の間、最上位席で行われる)

Img_2367(昼食休憩時の局面、△4四歩まで)
Img_2375(藤井王位・棋聖は早めに部屋に戻って、盤を眺める)
Img_2389(八代七段は対局再開数分前に部屋に入った)
Img_2397(対局再開が告げられても、すぐには指さなかった)

202108064212時、この局面で八代七段が22分考えて昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲八代1時間3分、△藤井30分。昼食はどちらもイレブンのサービスランチで、藤井王位・棋聖が珍豚美人(ちんとんしゃん)、八代七段がサーモンステーキ&カニクリームコロッケの盛り合わせ。対局再開は12時40分です。

Img_2358(珍豚美人)
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Img_2353(サーモンステーキ&カニクリームコロッケの盛り合わせ)

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202108062911時の局面です。矢倉模様から先手が▲3五歩と突っかけ、△同歩▲同銀△6四角▲4六角△同角▲同銀と進みました。現局面の前例は第71回NHK杯予選▲八代-△長谷部浩平四段戦のみで、八代七段は経験のある局面となりました。
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対局開始前の対局者です。
Img_2263(八代七段は9時40分前に対局室に入室)

Img_2270(しばらくして、藤井王位・棋聖も部屋に入った)

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Img_2279(対局開始前の一礼後、藤井王位・棋聖が駒を盤上に散らす)

Img_2290(八代七段は静かに駒を並べていった)

Img_2312(振り駒では、と金が3枚出た)

八代弥(やしろ わたる)七段は2組ランキング戦を勝ち進み、決勝に進出。決勝では藤井王位・棋聖に敗れて2組2位として、自身初の本戦入りを果たしました。決勝トーナメント初戦で、三枚堂達也七段との同学年対決を制し、2回戦で久保利明九段を破って本局に臨みます。
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藤井聡太(ふじい そうた)王位・棋聖は、今期のランキング戦2組で優勝を果たし、決勝トーナメント進出とともに来期から1組昇級を決めました。初出場の第30期から5期連続でランキング戦優勝は史上初の記録です。決勝トーナメントでは山崎隆之八段を破って、初のベスト4進出を決めました。
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