カテゴリ「第32期竜王戦決勝トーナメント」の記事 Feed

2019年6月28日 (金)

2019062856_4図から本譜は▲1二飛成△2二金▲1九竜に△8六歩(下図)と進行。棋士室では最後の△8六歩で△8二香が示されており、意外そうな声が上がりました。藤井七段は竜を作らせる代償に、玉頭の取り込みを主張しています。

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Photo_54 (昼食休憩再開直後、盤面を見つめる藤井七段)

14時50分ごろ、棋士室に大盤解説会の解説を務める稲葉陽八段が来訪、数分後に北村桂香女流初段も来訪しました。

Photo_49 (本局の映るモニターに目を送る稲葉陽八段。大盤解説会の解説を務める)

Photo_50 (北村桂香女流初段も来訪。大盤解説会で聞き手を務める)

Photo_51 (進行に稲葉八段の目が反応した)

Photo_52 (北村女流初段も反応していた)

2019062852_3近藤六段は図から▲8六同歩と歩で応じました。対して、△1五香▲同飛に△8五歩(下図)が藤井七段の回答。この順はAbemaTVで佐々木大地五段が解説していたもので、以下、▲8五同歩は△5九角▲8四香△同飛▲同歩△8五香▲7九玉に△4八角成(参考図)が一例として示されると、「後手の攻めが速そうです」と佐々木大五段は見解を示しました。

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Photo_48 (対局開始前、左手をあご付近に当て、右手を左肘にあてがい支える近藤六段)

2019062852_213時50分ごろ、図は着手から25分が経過した局面で、棋士室を訪れている大石直嗣七段は以下のように見解を述べました。
「近藤さんは見慣れない筋で攻めていきましたね。それに対して、藤井さんは悩ましいタイミングで△8六歩と突っ掛けました。▲8六同銀だと8筋に香を打ちやすくなります。▲8六同歩だといつか△8五歩を狙われそうですが、こちらを中心に対局者は考えられているのではないでしょうか。以下△2八角▲2九飛△1七角成▲1四歩△1八馬(参考図)という展開が予想されます。その反撃筋をやる前に8筋の歩を突き捨てたほうが得だと、藤井さんは判断されたのでしょうね。私でしたら、現局面はどちらかといえば後手を持って考えてみたいです。攻めている場所が先手玉の筋なので、そこをポイントとして見たいです」(52手目、棋譜・コメント欄より一部抜粋)

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Photo_47 (担当記者に見解を述べる大石七段。後手をもって考えてみたいと話した)

2019062848図の△1四歩は37分の長考でした。以下▲1四同香△同香▲1五歩に藤井七段は△8六歩と8筋に手をつけました。ただ後手は歩切れであり、▲8六同歩のあとの構想が注目されます。

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Photo_45 (対局再開前、藤井七段はしきりに扇子を開閉させていた)

関西将棋会館前を通るなにわ筋。本日は「G20大阪サミット」の影響もあり、交通規制が行われています。

Photo_39 (関西将棋会館からなにわ筋を南に15分ほど下ると、京阪電車、中ノ島線の中ノ島駅に着く)

Photo_40 (交通規制が行われているなにわ筋。この撮影直後に各国首脳の乗った車が次々に通っていった)

Photo_41 (奥の右車線は通行止めになっていた)

Photo_42 (中ノ島駅からなにわ筋を北に10分ほど歩くと、阪神電車の福島駅に出た)

Photo_43 (さらに2分ほど進むと、JR福島駅が見えてきた)

Photo_44 (さらに2分ほど歩くと、関西将棋会館に到着。ここでも警備中の警官の姿があった)

Photo_34 (12時38分、近藤六段が対局室に戻ると、入れ替わるように藤井七段が席を立った)

Photo_35 (近藤六段は腕組みをして対局再開を待つ)

Photo_37 (12時40分、席に戻った藤井七段は、再開直後に茶を飲んだ)

Photo_36 (近藤六段が▲1五歩を着手。戦いが始まった)

Photo_38 (着手後、近藤六段は再び腕を組んで盤上に視線を送った)