カテゴリ「第32期竜王戦決勝トーナメント」の記事 Feed

2019年7月 1日 (月)

20190701_43再開後の一手は▲7二歩。51分の長考でした。△同飛と取らせることにより、▲7七桂に△8六飛と走られる手を防いでいます。実戦は▲7二歩以下、△同飛▲7七桂△8二飛▲8五桂と進んで下図。

20190701_47「振り飛車は左桂のさばきが命」といわれるほどで、振り飛車党にとっては腕の見せどころという場面を迎えています。現局面で△8四歩なら、▲7三桂成△同桂▲7四歩と切り返すことができます。また、先手は機を見て▲4五歩~▲2六角と右辺から動く手段を視野に入れています。

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20190701_4212時、この局面で鈴木九段が26分考えて昼食休憩に入りました。消費時間は▲鈴木36分、△橋本1時間3分。昼食注文は、橋本八段が「豚しゃぶ(梅しそだれ)弁当・ご飯大盛、チキン山椒焼き弁当・おかずのみ」(鳩やぐら)、鈴木九段が「さばのおろし和風あん弁当」(鳩やぐら)。対局は12時40分に再開されます。

A7300078(両者が注文したお店の「鳩やぐら」。将棋会館から歩いて3分ほどの距離にある)

20190701_37鈴木九段の▲4六歩で、前例と別れを告げました。前例は今年3月に行われた第69期大阪王将杯王将戦一次予選の▲山本博志四段-△千葉幸生七段戦で、その将棋は代えて▲6五歩と突き、以下△7五銀▲7七角と進行していました。

20190701_11鈴木九段が三間飛車に構えて、対抗形の将棋になりました。

20190701_27_2進んで▲7五歩と突いた局面。次に▲5九角~▲7六飛と石田流に組み替える狙いがあり、積極的な一手です。対する後手は、玉の囲いはそこそこにして△6四銀から先手の理想形を阻止しにいく将棋が多く指されています。