カテゴリ「第32期竜王戦決勝トーナメント」の記事 Feed

2019年7月 5日 (金)

昼食の注文は久保九段がイレブンの牛肉照り焼き(サービスランチ)、藤井七段がカレーうどん定食です。
Img_8565(久保九段が注文した牛肉照り焼き)
Img_8567(藤井聡七段が注文したカレーうどん定食)

△8五歩

図の26手目△8五歩の局面で久保九段の考慮が19分を記録し、昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲久保九段1時間3分、△藤井七段42分。対局は12時40分から再開されます。

2019070524棋士室の今泉四段は「△4四歩~△4三銀は無難な順で、これはこれで私は後手を持っても不満ないです。次は(1)△7四歩といくんでしょうね」と話しています。ほかに、(2)△4五歩や、(3)△5四歩なども考えられ、手が広い局面のようです。
Img_8563(棋士室に小林健二九段が来訪。今泉四段が1987年に奨励会6級で入会し、1999年に年齢制限で退会した、その当時の師匠が小林健九段である)

◆藤井 聡太(ふじい そうた)七段◆Img_85232002年7月19日生まれの16歳。愛知県瀬戸市出身。杉本昌隆八段門下。2012年、6級で奨励会入会。2016年、四段(プロ入り)。2018年、七段。棋士番号は307。
棋戦優勝は3回。
第30期から竜王戦に参加。前期は5組ランキング戦を勝ち進んで優勝。決勝トーナメント進出と同時に4組に昇級を果たします。決勝トーナメントでは1回戦を勝ち進み、2回戦で、増田康宏六段に敗れました。
今期は4組ランキング戦で村田智弘六段、畠山成幸八段、中田宏樹八段、高見泰地叡王、そして、菅井竜也七段を破って優勝。3期連続で決勝トーナメント進出を決め、同時に3組昇級を決めました。本戦トーナメントでは近藤誠也六段に勝って、本局を迎えました(肩書は当時のもの)。
詰将棋に裏づけされた卓越した終盤力が持ち味です。

◆久保 利明(くぼ としあき)九段◆Img_85461975年8月27日生まれの43歳。兵庫県加古川市出身。淡路仁茂九段門下。1986年、6級で奨励会入会。1993年、四段(プロ入り)。2010年、九段。棋士番号は207。
タイトル戦登場は14回。獲得は棋王3期、王将4期の計7期。棋戦優勝は6回。
7期から竜王戦に参加。前期は1組4位の成績で決勝トーナメントに出場。増田康宏六段に勝ちましたが、挑戦者決定三番勝負目前で、広瀬章人八段に敗れました(肩書は当時のもの)。
今期は1組5位で決勝トーナメントに出場。本局が今期決勝トーナメントの初陣となります。
振り飛車党のトップ棋士で、「さばきのアーティスト」の異名を持ちます。また、師匠である淡路仁茂九段譲りの土俵際の粘り腰にも定評があり、「粘りのアーティスト」と形容されることもあります。

2019070513戦型は先手のゴキゲン中飛車対後手の居飛車という対抗形になりました。図の▲7五歩と伸ばして、早くも未知の局面に突入しました。
棋士室を訪れている今泉健司四段は「意欲的ですね」と興味深そうな反応を示しています。
Img_8561(今泉健司四段)

10時、定刻どおりに対局が始まりました。振り駒の結果、歩が4枚出て久保九段の先手に決まりました。
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Img_8551_2(先手番の久保利明九段)
Img_8555(後手番の藤井聡七段。初手を着手する前に茶を飲む姿はもはや定番)

関西将棋会館の2階道場では、本局の大盤解説会を行います。
詳細は以下のとおり。

日時:7月5日(金)18時~(当日、午前10時頃から2階道場で整理券を配布予定)
解説:井上慶太九段
聞き手:武富礼衣女流初段

お問い合わせ:06-6451-0220 関西将棋会館道場
https://ux.nu/izNmTPhoto_9