カテゴリ「第31期竜王戦決勝トーナメント」の記事 Feed

2018年7月20日 (金)

▲4五桂

38手目△2六金に対し、深浦九段は18分の考慮で▲4五桂を跳ねました。3六の銀を取られてしまいますが、この4五に跳ねた桂が、後手玉の頭上(5三の地点)を狙っています。おそらく深浦九段は△3六金を取らせている間に、反撃に出る読みだと思われます。ここは豊島棋聖のほうも慎重に対応したいところ、▲4五桂の局面で30分以上考えています。

深浦九段

△3九角

27手目▲8八銀のあと、豊島棋聖は△7五歩▲同歩△3五歩▲同歩△3九角と仕掛けました。この角は▲3八飛で取られてしまいますが、そこで△4八角成▲同飛△3六歩▲同銀△2六金(変化図)が狙いの攻め筋。△2六金が銀取りと桂取りの両狙いで、後手は桂を持てば△7六桂の王手があります。深浦九段がどうしのぐのか、ここでの対応に注目です。

変化図

豊島棋聖
(速攻で先手陣に襲いかかった豊島棋聖)

▲8八銀

再開直後の▲4八金のあと、△7四歩▲2二角成△同銀▲8八銀と進みました。角交換が行われましたが、まだしばらくは駒組みが続きそうです。ただし、互いの角が持ち駒に加わったため、それぞれ自陣の打ち込みには注意が必要になります。

27手目▲8八銀までの消費時間は▲深浦九段1時間9分、△豊島棋聖57分です。

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(1階の販売課ではまだ「豊島将之八段」の扇子が売られていた)

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(大阪は午後になって青空が広がっている。本日の予想最高気温は38度)

12時40分、対局が再開しました。深浦九段は昼食休憩を挟む47分の長考で▲4八金と指しました。

対局再開
(両者とも再開10分前には対局室に戻った)

深浦九段
(深浦九段はカップのホットコーヒーを購入して戻った)

豊島棋聖
(正座のまま対局再開を待つ豊島棋聖)

深浦九段

記録係
(12時40分、記録係が「時間になりました」と再開を告げる)

深浦九段
(ほどなくして深浦九段が▲4八金を着手)

豊島棋聖
(豊島棋聖はすぐに前傾姿勢に変わった)

△3四歩

▲深浦-△豊島戦は、図の22手目△3四歩の局面で12時になり、昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲深浦九段1時間7分、△豊島棋聖38分。昼食の注文は豊島棋聖がうどん定食と牛とろめし付(小雀弥)、深浦九段が冷たいぶっかけうどん。対局は12時40分から再開されます。

△8四飛

時刻は11時を回り、15手目▲3六歩から△9四歩▲3七桂△9五歩▲4六歩△8四飛と進みました。10万局以上の棋譜を収録したデータベースでは、すでに同一の前例がなくなっており、1筋の端歩を突き合った類型が1局ヒットしています(2018年6月▲飯島栄治七段-△千田翔太六段戦)。

類型の将棋は参考図から▲4七銀△3四歩▲4八金△6二金▲2二角成と進んでいますが、まったく同じ手順をたどるのか、それとも別の進行を選ぶのか。序盤から早くも駆け引きが始まっています。

参考図

豊島棋聖

深浦康市九段は、王位獲得3期の実績を持つ実力派棋士。第21期から第30期までの10年間、1組に在籍し、第22期(2009年)では挑戦者決定三番勝負まで勝ち上がっています。

竜王戦の通算成績は82勝47敗(勝率0.636)で、今回が2年ぶり10回目の決勝トーナメント。1回戦では千葉幸生七段と対戦し、得意の雁木囲いで勝利を収めました。

深浦九段
(深浦九段の入室は9時42分だった)

深浦九段

扇子
(深浦九段は愛用の扇子を膝元に置く)

深浦九段

豊島将之棋聖は、今週7月17日(火)に行われた第89期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第5局に勝ち、シリーズ成績3勝2敗で、羽生善治棋聖からタイトル奪取に成功しました。自身5度目の挑戦で初のタイトルを獲得。本局は、その棋聖の肩書を持って臨む最初の対局になります。

竜王戦の成績は44勝17敗(勝率0.721)、決勝トーナメントは2年ぶり7回目の出場です。

豊島棋聖
(豊島棋聖の入室は9時37分)

豊島棋聖

懐中時計
(膝元には懐中時計を置いている)

豊島棋聖