カテゴリ「第30期竜王戦決勝トーナメント」の記事 Feed

2017年7月16日 (日)

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時刻はまもなく20時。75手目▲3五角以下△2四銀▲4六角△4五桂と進んだ局面で、佐々木六段が時間を使っていましたが、23分の考慮で▲同桂△同馬▲7五桂と進めて、6三の香を狙いにいきました。ここまでの消費時間は▲佐々木六段3時間33分、△久保王将4時間18分です。

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久保王将は61手目▲6六香に対して△5三角と受け、以下数手進んで75手目▲3五角まで進みました。この角打ちが香取りと▲6二銀の攻めの両狙いになっています。そしてこの局面で久保王将は残り1時間を切りました。

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(19時を回り、外が暗くなり始めている)

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(新たに長沼洋七段が検討に加わった。手前は観戦記担当の池田将之さん)

棋士室では本局の新聞解説を務める北浜健介八段が継ぎ盤を使って検討を始めています。

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(北浜八段も中飛車を得意とする振り飛車党)

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(▲6六香以下△5三角▲6四香△同銀▲同角△同角▲同飛△6三銀打▲3四飛の変化を検討していた)

Ryuou201707160101_5818時、夕食休憩に入りました。この局面で佐々木六段が使った時間は2分。ここまでの消費時間は▲佐々木3時間0分、△久保3時間46分。夕食の注文は佐々木六段が親子丼、久保王将がきつねうどんとかやくご飯。対局は18時40分から再開されます。

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54手目△2三歩に対し、佐々木六段は35分の長考で▲1三銀と、タダで取られる場所に突進しました。これは△1三同香と取らせてから▲2一歩成と攻める狙いですが、棋士室の検討陣は「先手がつらい」という意見が多く、現局面は久保王将がリードしたと見られています。

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51手目▲3四飛以下△3一香▲2二歩△2三歩と進んでいます。久保王将は取った香を自陣に打ち、3三の地点の守りました。図の△2三歩に対して(1)▲2一歩成は、△2四歩▲3一と△2三金▲4一と△3四金▲5一と△同金(参考図)で先手自信なしと言われており、△2三歩に(2)▲3五銀と引くのは△4五桂と跳ねる手が予想されています。

△2三歩までの消費時間は▲佐々木六段2時間23分、△久保王将3時間15分です。

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堂島川をさらに南下するとある【靭(うつぼ)公園】。園内にはバラ園があり、第14回世界バラ回避大阪大会2006」において、世界で最も美しいバラ園のひとつとして「優秀庭園賞」を受賞しています。

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47手目▲3四歩以下、△1九と▲3三歩成△同桂▲3四飛と進んでいます。香得を果たした久保王将に対し、佐々木六段は3筋の歩を成ったあと▲3四飛と浮いて力をためました。代えて▲3三同銀成と踏み込むのは△3五歩と飛車先を止める手があります。本譜▲3四飛は相手に手番を渡しますが、次に▲3三銀成と確実に桂を取る狙い。ここで久保王将が攻めと受け、どちらを選ぶかに注目です。

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