カテゴリ「第30期竜王戦決勝トーナメント」の記事 Feed

2017年7月16日 (日)

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以上で本局の中継を終了いたします。次回は7月27日(木)に松尾歩八段(1組優勝)と久保利明王将(1組4位)の一戦をお送りいたします。本日はご観戦ありがとうございました。

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(終局直後の様子)

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◆勝った久保利明王将へのインタビュー

── 一局を振り返って。
久保 △2八歩(44手目)からと金を作りにいったのですが、それがどうだったか。取った香も6筋にしか使えなかったので、ずっと難しい将棋だと思って指していました。

── 好転したと思ったのは。
久保 △5七歩成(92手目)が結構な勝負手だったのか。ちょっと調べてみないと分かりませんが、自玉が安泰な形で攻めることができたので、それがよかったのかもしれません。

── 準決勝に向けての意気込みを。
久保 しっかり準備をして臨みたいと思います。

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◆敗れた佐々木勇気六段へのインタビュー

── 一局を振り返って。
佐々木 途中まではいい勝負で食らいつけたと思うのですが、やはりあと一歩深く読まなくてはいけないなと思いました。形勢判断が甘くて気づいたら悪くなっていました。

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99手目▲6五飛以下、△7七成香▲同玉△4四馬▲6六角△同馬▲同飛△4四角と進みました。この王手飛車のラインが厳しく、棋士室では北浜八段が「これは(後手よしで)はっきりしましたね」とコメントしています。

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佐々木六段は92手目△5七歩成に対し、1時間1分の長考で▲同金を指しました。以下△同飛成▲7二銀成△同金▲5七角△6七香成▲6五飛と進んでいます。残り時間は▲佐々木六段12分、△久保王将15分です。

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(時刻は21時を回り、外は真っ暗になっている)

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(棋士室の盤面モニター。△5七歩成の局面で佐々木六段が30分を超える長考)

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(検討陣は「どうやっても一手違いにはなりそう」と話している)

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88手目△5一飛以下▲5五歩△同飛▲6三銀△5七歩成と進みました。この歩成りに対して(1)▲同金は△同飛成▲7二銀成△同金▲5七角△6七香成(参考図)として、馬が守りに利いて後手が指せると言われています。現在、棋士室では△5七歩成に(2)▲5五角と飛車を取り、そこで△5八とや△6七とと攻める変化を調べています。

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81手目▲7五桂以下△6五香▲5六歩△4二金▲3六歩△5六歩▲8八玉△5一飛と進みました。途中▲5六歩では、単に▲8八玉と早逃げする手が指摘されていましたが、本譜の進行は△5一飛と回って「5筋の突き捨てをとがめた」と言われています。

△5六歩までの消費時間は▲佐々木六段3時間40分、△久保王将4時間31分です。

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(「△6五香で7五の桂が空を切った感じがしますね」と北浜八段)

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(後方でモニターを見ながら観戦中の北村桂香女流初段)