カテゴリ「第29期竜王戦決勝トーナメント」の記事
2016年6月27日 (月)
夕食休憩
振り飛車苦しい
青嶋五段は角を目標にして攻め、△8九馬(68手目)でついに角を捕獲しました。角を取りきれれば後手優勢がはっきりします。黒沢五段は角を取らせている間に、後手の穴熊に食いつきたいところ。しかし攻め駒が乏しく、その手段が難しそう。先手苦戦です。
好調な若手同士
飛車交換から自陣飛車
黒沢五段が仕掛けました。桂を利用して飛車交換を挑む、積極的な踏み込み。後手の角の利きが直通しているだけに大胆不敵です。
青嶋五段は飛車交換から自陣飛車を打ち、跳ねてきた桂を目標にしました。△8四歩(46手目)で桂が助かりませんが、▲7三桂成△同桂▲7一飛が手筋の切り返し。先手は駒損ですが、自分だけ飛車を敵陣で使えていることが主張です。
15時過ぎ、青嶋五段は△3五歩(54手目)と指しました。角の利きを止めて端攻めを緩和しながら、美濃囲いの弱点、玉のコビンを狙っています。後手の主張は玉の遠さと駒得。先手は竜の力で対抗しています。
夏の千駄ヶ谷
5組優勝者と6組優勝者の戦績
第1期から第28期までの5組優勝者と6組優勝者の戦績をまとめました(対局者の肩書は当時のもの)。下表で勝者側を赤色で示しました。互いに14勝ずつと拮抗しています。なお、両組含めての最高成績は、第7期の行方尚史四段による挑戦者決定三番勝負進出。これまで5組と6組から挑戦者は出ていません。決勝トーナメントで勝つ大変さを示すデータといえます。
対局再開
昼食休憩
角交換から角の打ち合いに
戦型は黒沢五段の角道オープン型四間飛車。▲2二角成と角交換して▲8八飛と向かい飛車に振り直したため、先手の2手損になりました。
先手が向かい飛車にしたところで、青嶋五段が△3三角と自陣角を放ちました。黒沢五段は▲7七角と角を打って受けて、再び互いの角が盤上に現れています。
先手は美濃囲い、後手は穴熊に組んでいます。先手は角道が通っていること、後手は2手得がそれぞれ主張。先手がどのように戦いを起こすかが序盤の焦点となりそうです。