カテゴリ「第29期竜王戦七番勝負第2局」の記事
指し手再現
対局再開前
封じ手は△3一玉
2日目朝、丸山九段は8時52分、その1分後に渡辺竜王が対局室に入りました。川崎三段の読み上げで1日目の指し手を再現。その後、森内九段が封じ手用の封筒を開けて、封じ手を読み上げました。注目された封じ手は△3一玉。森内九段、鈴木八段、高野秀六段の3人とも本命としていた指し手です。
2日目朝
1日目の夕食
封じ手予想
立会人の森内九段と鈴木八段、観戦記担当の高野秀六段に封じ手予想を聞きました。
森内九段「封じ手予想は△3一玉(参考図)です。今日の進行は一手一手を見ていくと予想が外れることが多かったですね。仕掛け周辺は部分的に最近はやっている指し方で、研究をベースにしたような展開です。でも、類例とは違うところもあるのが気になります。銀損の先手は攻めがつながるかどうか。
後手が先攻しましたが、丸山九段はシンプルに攻めました。自信があるのではないかと思います。ただ、攻めをつなげることに定評のある渡辺竜王なので、どちらが読み勝っているか。ここ数手で今後の展開が決まりそうです。
互いに自分のいいところが出る局面になったと思っているのではないでしょうか。明日は朝から目が離せませんね」
鈴木八段「封じ手予想は△3一玉です。先手が攻め切れるかどうかです。相当難しいです。攻め合いでいける見込みがあるようなら後手有望でしょう。
現代的には△3一玉に▲2四歩△同歩▲同角成のような手段で攻めがつながりさえすれば、穴熊なので先手楽という見方はありますね。どちらを持っても難しい局面です」
高野秀六段「封じ手予想ですが、△5一同飛▲同と△同玉(参考2図)と飛車を渡すと、先手の攻めが続いて渡辺好みの展開になりそうです。なので△3一玉が最有力です。以下▲5二とか▲2四歩△同歩▲同角成か。▲2四歩の筋は攻めが途切れてしまいそうですが、先手は穴熊で猛攻しやすいです。
持ち味がよく出た1日目でした。その中で、雰囲気的には丸山九段は自信ありと見えました」
封じ手
丸山九段が54手目を封じる
第29期竜王戦七番勝負第2局、▲渡辺明-△丸山戦は丸山九段が54手目を封じて1日目の対局が終了しました。54手目の考慮時間は37分。1日目の消費時間は▲渡辺4時間19分、△丸山3時間12分(持ち時間は各8時間)。28日の9時に対局が再開します。