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2015年6月26日 (金)

Ryuou201506260101_112この局面で斎藤六段の勝ちとなりました。終局時刻は22時40分。消費時間は▲千田4時間59分、△斎藤4時間55分。勝った斎藤六段は、次戦で永瀬拓矢六段(4組優勝)と対戦します。

22時30分を回りました。棋士室では△5五角の評判がよく、102手目△8七歩で「後手勝勢」との見解です。この歩は△8八金以下の詰めろになっています。

102

千田五段は▲4二銀△2一玉▲3二桂成△同金▲同銀不成から最後の追い込みをかけます。

時刻は22時を回りました。棋士室の見解が混沌とする中、斎藤六段は93手目▲8八玉の局面で、残り時間24分の内19分を費やします。

93

その長考の末に選んだ順は△3二歩▲4一銀△7九銀▲9八玉△5五角。

98

この最終手の△5五角は、棋士室の検討にも出ませんでした。この手に対し、今度は千田五段が長考に沈んでいます。

21時40分、85手目▲7八角まで進みました。

85

この自陣角が粘りのある一着で△8七桂成なら▲同角と取った手が先手玉への詰めろになります。棋士室の北浜八段は「後手の嫌な変化が多くなってきた」とコメント。この最終盤で形勢は急接近しているようです。

千田五段
(粘り強い指し回しで追い上げを見せる千田五段)

21時20分、83手目▲8七金まで進みました。

83

棋士室の見解は変わらず「後手よし」ですが、まだはっきりした結論は出ていません。図で△9五桂と打っても▲7八角や▲9六角で難しいとのこと。互いの玉に詰めろがかかりにくい状況のようです。

棋士室
(難解な終盤戦に、棋士室の検討陣の口数が少なくなっている)

千田五段は△4七角に対し、34分の考慮で▲6八飛と寄りました。これで残り32分となっています。

79

棋士室では△7六桂▲同銀△同歩▲4四銀に△8六飛(参考図)と走る手が詰めろで、先手の受け方が難しいと言われています。

参考図

そして20時50分、斎藤六段も残り1時間を切ったようです。いよいよ大詰めが近づいてきました。

20時を回り、78手目△4七角まで進みました。

78

この局面まで進み、棋士室は「後手よし」との見解が強まっています。斎藤六段自身もこの角をノータイムで打っている辺り、形勢に自信を持っているのかも知れません。

斎藤六段