カテゴリ「第26期竜王戦決勝トーナメント」の記事 Feed

2013年7月 5日 (金)

Ryuou201307050201_62図の62手目△6八金の局面で及川五段が12分使って夕食休憩に入りました。消費時間は▲及川2時間52分、△金井3時間47分。夕食休憩に入りました。玉形差や攻めやすさで後手良しと見られています。後手の方が先に攻め込んでいることは見た目からも感じられます。
夕食の注文は及川はカレーライス(ほそ島や)、金井はヒレカツ定食(ライト)、赤だし(ふじもと)。対局は19時に再開されます。

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図は▲1一飛成と香を取った局面。ここから△5四角▲4六香△5二玉と進行しました。

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「穴熊にはない玉のさばき」(棋譜コメント)で、玉が6筋に逃げられるようになったので安全になりました。▲4三桂成は△同金▲同香成△同角で、△5五桂などから逆用できます。

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及川五段は▲4八玉。じっと玉を早逃げしましたが、「▲4三桂成といけないのではつらい」との評判。中継室に来訪した戸辺誠六段、吉田正和五段は「後手よし」と判断しています。

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(中継室に来訪した吉田正和五段、戸辺誠六段)

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図は16時頃の局面。金井五段が△7八飛成と金と刺し違え、激しい駒の交換が行われました。

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金桂交換で先手の駒損ですが、6七角が攻防に利いているので形勢は難しいようです。

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(17時前の千駄ヶ谷。朝は小雨も降った)

40手目△8四飛でゆっくりとしていられなくなった先手は、▲2四歩△3四銀▲5六角と動きました。

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▲2三歩成の筋があるため、この銀取りが受けにくいです。例えば△4五銀は▲2三歩成。△4五角は▲同角△同桂(△同銀▲2三歩成)▲4六歩です。

本譜、豊島七段は△4五桂としました。▲同角△同銀▲2三歩成には△2五歩▲同飛△3四銀を用意しています。

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対して谷川九段は▲7五歩。左右に利いた5六角を最大限に生かして攻めています。

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(再開時の谷川九段)

20130705oikawakanai42_3図は△6六桂と捨てた局面。強烈な一手で、▲6六同歩△9四角の間接王手飛車が狙いです。

20130705oikawakanai44 ▲8二飛成は△7八飛成の両王手でしびれます。

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 及川五段は▲9七桂と飛車にヒモをつけました。△8四歩には▲6七角(コビンを埋めながら、飛車取り)で凌いでるとはいえ、先手は陣形が薄いので怖いところ。しばらく先手は一手のミスも許されない、綱渡りの受けをすることになりそうです。

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(対局再開後の及川五段)

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上図は▲9六歩まで。ここから△8五飛▲7七桂△8四飛と進みました。

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行って戻って、後手は手を渡しました。先手は▲7七桂を跳ねた一手を得していますが、手得が局面をリードすることになるとは限りません。現に、後手からは△9五歩▲同歩△9八歩▲同香△8九角の狙いが生じました。

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中継室には対局立会人の植山悦行七段が来訪している。「研修会幹事を務めていたときに、金井君も及川君もいましたよ」と思い出話を披露してくれた。

なお、植山七段は6月28日に竜王戦6組昇級者決定戦で石川陽生七段に敗れて引退が決まった。

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(終局直後。撮影はすべて牛蒡記者)

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