カテゴリ「第26期竜王戦七番勝負第2局」の記事 Feed

2013年10月28日 (月)

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森内名人は△4四飛とまわり、じわじわと先手陣に圧力をかける。動かす駒が難しいと言われていたところで▲1六歩(図)の端歩が指された。狙いはシンプル、▲1五歩からの突破だ。守りの桂を跳ねている後手陣の薄みをついている。たとえば△4五飛▲1五歩△2五飛▲同飛△同桂▲1四歩と進むと、玉に近いところで先に戦いが起こる分、後手としては戦いにくさが残る。
「▲1六歩は後手に下手な動きを許さない手ですね」と中川八段。「着実な手ですから。一手の大きさとしては▲9六歩のほうが(玉を広げて)大きいんだけど、それを我慢して1筋を突いている。もう一手伸ばせれば大きいからね」と話した。中川八段と中座七段は対局さながらの迫力で継ぎ盤を挟んでいる。

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森内名人は△5三銀引(図)と引いて角の利きを通した。先手の金が四段目に出て上ずったことに目をつけている。もともとは先手から角交換を挑んだはずが、今では立場が逆転している。後手は金銀を低く集めて軽い動きを見せている。重厚な指しまわしを得意とする森内名人だが、本局の指しまわしは渡辺竜王のお株を奪うようで、控室では「なんだか逆に思えちゃうな」との声も上がった。現状は「先手がまとめにくそう」が控室の見解。渡辺竜王はこの難局をうまく切り抜けられるだろうか。

新富良野プリンスホテルから車で5分ほどのところに「ふらのチーズ工房」がある。チーズ製作の工程見学や、バター作りなどの体験もできる施設だ。珍しいイカスミのチーズを試食し、アイスミルクを手に外へ。さわやかな空気の中で食べる冷たいアイスは格別だった。

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定刻の13時30分を少し過ぎたところで渡辺竜王が入室。記録係が「時間になっております」と告げると、森内名人が姿を見せないまま渡辺竜王が再開後の一手を指した。その直後に森内名人が入室。歩きながら鋭い視線を盤に向けていた。

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