カテゴリ「第23期竜王戦七番勝負第4局」の記事
封じ手(1)
18時、封じ手に。
17時30分頃の局面。
午後の控え室(4) - VS その2
封じ手
解説チャット
解説チャットでは、明日解説を担当する予定の畠山成幸七段がゲスト参加して現在行われている。
増田六段と軽妙なやり取りを交えつつ、現局面(47手目)について、いくつかの候補手が挙げられている。
(以下は棋譜コメントより抜粋)
畠山(成)七段「(47手目をみて)▲3五歩ですか! 過去に1局だけありましたね。▲4五同銀も▲同桂も竜王が研究済みとみて名人は変化したのでしょうか。私の実戦では▲4五同銀の後に悪い手を指して形勢を損ねてしまいました。その時は▲3五歩は考えなかったです」
増田六段「▲3五歩は今見ると自然ですが、先入観で▲4五歩をとってしまいそうです」
畠山(成)七段「そうですね。さて、ここは長考でしょうか。さすがに△3五同歩は▲4五銀で先手の攻めに勢いがつくのでないですよね」
増田六段「▲3五歩に△同歩は取りにくいですね。以下、▲4五銀△同銀▲同桂△4四銀(参考1図)に▲3三歩や▲8三銀があります。▲3五歩には反射的に△4四銀と指してしまいそうです」
畠山(成)七段「そうですね、△4四銀か△2七角が第一感ですね。 級位者の方向けに解説すると、ここで△6三銀▲5五角△5四歩なら先手の角は死にますが、それは▲3三角成以下後手が攻めつぶされます(参考2図)」
増田六段「△2七角が第一感とは! 前例を見ましたね」
畠山(成)七段「知ってました(笑)。でも、私はこの筋に角を打つのが好きで、先後逆で以前、増田さんとの対局では打ってひどい目に合わされました。ちきしょー」
増田六段「忘れてました(笑)」
畠山(成)七段「やられた方は覚えています(笑)。ここで△4四銀だとどうやるのでしょうか? ▲3四歩△3六歩▲4五桂なのですかね?」
増田六段「しかし、畠山先生の棋風だと△2七角と打って軟体動物の受けで後手をもちたくないですか?」
畠山(成)七段「ええ、前にも書いたように、そのラインの角打ちが好きなんです。ただ、死ぬ可能性があるからかなり勇気が入りますね」
増田六段「△4四銀は▲3四歩△3六歩▲4五桂(参考3図)で次に▲3三桂成△同桂▲4四飛が狙いです」
畠山(成)七段「そうですね、それを防いで▲4五桂のときに△2六角でしょうか? 」
「△4四銀▲3四歩に△6三銀だと角は死にますが、それは▲4五銀(参考4図)で△6四銀なら▲4四銀。△6四銀で△4五同銀なら▲5五角が王手になり、後手壊滅です」
現地大盤解説会 - 初日
現地加古川では、14時から大盤解説会が行われている。場所は加古川市民会館。
まだ対局初日で本局が序盤ということもあって、今期竜王戦七番勝負を第1局から振り返っていた。解説者は山崎隆之七段。ゲストで久保利明棋王・王将と村田智穂女流初段も参加していた。
解説の山崎七段は、前夜祭でも触れられていた(イジメられていた?)ように、つい先日羽生名人と対局し、直接手を合わせている。第1・2局を振り返って、羽生名人の印象を語っていた。
(左が解説の山崎七段、右がゲストの久保二冠。)
(加古川出身の久保二冠。本局は得意の振り飛車ではないが、ゲストとして解説に参加。)
(今回の解説会には、初日にも関わらず100人以上のファンが詰めかけているそうだ。場内には携帯中継を確認する年配の方の姿も!)
(若葉)